花木のカテゴリ記事一覧

野菜 果樹 ハーブ 山野草の分かりやすい育て方。画像満載。


 
 スポンサードリンク

カテゴリ:花木

花木のカテゴリ記事一覧。野菜 果樹 ハーブ 山野草の分かりやすい育て方。画像満載。
サクラの育て方

2020-03-31 花木
花と言えば「桜」を思い浮かべるくらい、日本人にとってサクラはなじみ深い樹木です・学名 prunus spp・分類 落葉小高木〜高木・科名 バラ科・属名 サクラ属・原産地…

記事を読む

ウメの育て方

2015-12-27 花木
花ウメには、たくさんの品種があり、どれも素晴らしい香りと花、樹形で楽しめます・学名 Prunus mume・分類 落葉高木・科名 バラ科・属名 サクラ属・原産地 中国・…

記事を読む

ギンヨウアカシアの育て方

2015-12-10 花木
春が訪れ梅や桃などが咲き誇る中、ギンヨウアカシアの鮮やかな黄色は一段と目をひきます・学名 Acacia baileyana・分類 常緑小高木・科名 マメ科・属名 アカシア属・…

記事を読む

ツバキの育て方

2015-12-08 花木
ツバキ(椿)は冬に凛とした美しい花を咲かせます、古くから日本人に愛されている日本の庭木です・学名 Camella spp・分類 常緑小高木・科名 ツバキ科・属名 ツバキ…

記事を読む

モクレン|マグノリアの仲間の育て方

2015-12-06 花木
マグノリアとはモクレンやコブシなどをさします・学名 magnolia spp・分類 落葉、常緑低木から高木・科名 モクレン科・属名 モクレン属・原産地 北アメリカ、日本、…

記事を読む

ボケの育て方

2015-12-04 花木
ボケは日本に自生しているクサボケ、中国原産のマボケ、両者を掛け合わせた3種に分かれます・学名 Cboenomeles spp・分類 落葉低木・科名 バラ科・属名 ボケ属・原産…

記事を読む

シラカバの育て方

2015-12-02 花木
シラカバは白い幹と濃緑の葉が美しく、樹形も整えやすくシンボルツリーとして人気です・学名 Betula utilis var.jacquemontii・分類 落葉高木・科名 カバノキ科・属名…

記事を読む

ハナモモの育て方

2015-11-29 花木
ハナモモ(花桃)はモモの中でも花を観賞する品種、生育が良く耐寒性に優れ、育てやすい庭木です・学名 prunus persica・分類 落葉小高木〜高木・科名 バラ科・属名 …

記事を読む

カツラの育て方

2015-11-25 花木
カツラは幹がまっすぐに伸び、美しい樹形で、街路樹やシンボルツリーとして人気のある樹木です・学名 Cercidiphillum japonicnm・分類 落葉高木・科名 カツラ科・属名…

記事を読む

エゴノキの育て方

2015-11-23 花木
5月ごろに枝一杯に小さな花が下向きに咲きそろいます、可憐な花と繊細な枝ぶりで、庭木として人気があります・学名 styrax japonicus・分類 落葉高木・科名 エゴノキ…

記事を読む

マンリョウの育て方

2015-11-21 花木
マンリョウ(万両)は冬時期に赤い実を観賞する樹木です・学名 Ardaisia crenata・分類 常緑低木・科名 ヤブコウジ科・属名 ヤブコウジ属・原産地 日本、朝鮮半島、…

記事を読む

ハナミズキの育て方

2015-11-16 花木
紅葉も楽しめ、秋になると赤い実がかわいらしく、夏時期の葉も美しく一年中観賞価値があります・学名 Cornus florida・分類 落葉高木・科名 ミズキ科・属名 ミズキ属…

記事を読む

マホニア・チャリティーの育て方

2015-11-13 花木
花が元気な色で美しいです・学名 Mahonia×media charity・分類 常緑低木・科名 メギ科・属名 ヒイラギナンテン属・原産地 園芸品種・樹高 2〜3m・開花期 11月中…

記事を読む

センリョウの育て方

2015-11-11 花木
センリョウは淋しい冬の庭に赤い実で彩りを添え、お正月飾りとしても欠かすことができない植物です・学名 Chloranthus glaber・分類 常緑低木・科名 センリョウ科・属…

記事を読む

マンサクの育て方

2015-11-09 花木
糸を束ねたような花はユニークで原種は黄色の少し地味な花ですが、品種改良された園芸種は赤系統や花付きが良く鮮やかなものがあります・学名 Hamamelis japonica・分類…

記事を読む

プンゲンストウヒの育て方

2015-11-06 花木
プンゲンストウヒは銀青色の葉が美しいコニファーの1種ですドイツトウヒはクリスマスシーズンになると、モミの木の代用して販売されています樹高約50pの苗木は、5000円…

記事を読む

ホーリーの仲間の育て方

2015-11-04 花木
欧米では、ホーリー、ヒイラギは、赤い実は情熱や幸福を表し、クリスマスシーズンに欠かせない神聖なものです。・学名 Ilex spp ・分類 常緑低木〜高木・科名 モチノ…

記事を読む

イトスギの育て方

2015-11-02 花木
丈夫でよく生長し、観賞価値も高くシンボルツリーにふさわしい樹木、冬でも葉は美しい色を保ってくれます・学名 Cupressus ・分類 常緑高木(針葉樹)・科名 ヒノキ科…

記事を読む

ランタナの育て方

2015-10-31 花木
生命力が強く、丈夫で育てやすく剪定も容易です、ガーデニング初心者さんにもお勧めの愛らしい花木・学名 Lantana spp・分類 常緑低木・科名 クマツヅラ科・属名 ラ…

記事を読む

クレマチスの育て方

2015-10-25 花木
・学名 Clematis spp・分類 落葉または常緑つる性低木または宿根草・科名 キンポウゲ科・属名 センニチソウ属・原産地 ニュージーランド他・樹高 1m〜5m・開花期 …

記事を読む

サクラの育て方

  •  投稿日:2020-03-31
  •  カテゴリ:花木
hanamomo002.jpg
花と言えば「桜」を思い浮かべるくらい、
日本人にとってサクラはなじみ深い樹木です


・学名 prunus spp
・分類 落葉小高木〜高木
・科名 バラ科
・属名 サクラ属
・原産地 東南アジアの温帯
・樹高 4〜15m
・開花時期 3月中旬〜4月中旬



[サクラの育て方]


■サクラの特徴

サクラ、日本にはヤマザクラなど8種類の野生種が自生しています。
そこから品種改良されたり、自然発生した多種多様な品種が存在しています。

ほとんどの品種は日本で品種改良がなされているので、
日本の風土のよく合い、育てやすいです。

■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本全国で栽培が可能です。

・品種選び
染井吉野:
日本のサクラを代表する品種です。
葉が展開し始める前に一重の小花が枝一杯に咲く様はとても見事です。

花は開花初期は薄紅色で、開花が進むと白っぽくなって行きます。
染井吉野は江戸時代江戸の染井村で吉野桜という名前で売り出されました。

それまでのサクラはヤマザクラが中心で、
華やかな染井吉野は大ブームとなり、日本中に広がっていきました。


itokukuri.jpg
糸括(イトククリ)
薄紅色の八重咲きの桜です。
葉が黄緑色で薄紅色の花とのコントラストが愛らしいです。
微かに芳香があります。


sekiyama.jpg
関山:
八重桜の代表的な品種です。
5p程の大輪の花で、桃色の花弁は1輪に20枚から50枚あります。
3から4輪の花が固まって咲き、大変華やかです。


sirotae.jpg
白妙:
5〜6cmの大輪の花です。
花弁は白く、花弁の数は20枚ほどです。
外側のはうっすらと桃色が入ります。
大変存在感のある花です。

手弱女(タオヤメ):
京都平野神社に原木があります。
一重の花は、しわがあり、花弁が外側にそっています。
花弁の中心が淡く、外側に向かって濃くなります。
花に少し遅れて展開する葉とのコントラストが見事です。
名前の通りしなやかな女性的なサクラです。


hugenzo.jpg
普賢象(フゲンゾウ):
大輪の八重の花は、中心が淡く、外側に向かって桃色になります。
うつむき花弁に咲く花は見事で、
かの昔足利義光将軍も感銘を受けたといいます。

花が散る時は、花弁が散らず、
ツバキのように花冠ごとぽとりと地面に落ちます。


yokihi.jpg
楊貴妃(ヨウキヒ):
八重咲きの花で、大変ボリュームがあります。
花色は白からピンク色のグラデーションで、とても艶やかです。
楊貴妃を思わせる美しさからその名がついたそうです。


■植え付け・植え替え

・植え付け
サクラは10月下旬から11月中旬、
もしくは2月中旬から3月中旬に植え付けを行います。

サクラは強い剪定を嫌うので、
栽培スペースは樹高や枝の張り方を調べて決めます。

枝は日当たりの良い方向に伸びて行くので、
日の当たり方も計算に入れておきましょう。

また、周囲の建物や樹木の枝の影響を受けやすいので、
枝に当たるものが無いようにします。

日当たりがよく、肥沃で水はけのよい土壌を好みます。
植穴は根鉢の2倍以上の大きさに掘ります。

掘り上げた土には腐葉土と堆肥を漉き込んでおきます。
根鉢に土を戻しいれてから株を置き、残りの土を埋め戻します。

植え付けた株元はよく踏んで固め、支柱をたてておきます。
植え付け後は水をしっかりと与えておきます。


someiyosino.jpg
ソメイヨシノのアップ♪


・鉢植えの植え替え
鉢の植え替えは10月の中旬から11月の中旬、
2月中旬から3月中旬に行います。

用土には赤玉土中粒と川砂と腐葉土を5:2:3の、
割合で混ぜたものを使います。

植え付け時には根鉢を1/3崩し、
古い根を整理してから植え替えます。


■剪定と仕立て方

サクラは太い枝を切られることを嫌います。
そのため、新梢や小枝の枝ぶりを観察してこまめに樹形を整えます。

剪定は11月下旬から2月末の休眠期に行います。
サクラを群食しているときには、
お互いの枝どうしが干渉しあわないようにします。

他の樹木が近くにある時も、枝が当たらないように気をつけます。
サクラは枝が横に広がった樹形になります。

上下に重なった枝や左右に触れ合う枝を切り、
樹冠のバランスを取りながら育てていきます。


someiyosino (2).jpg
ソメイヨシノ、満開


■栽培管理

・水やり
庭植えでは水やりの必要はありません。
鉢植えでは、鉢の土が乾いたら水を与えます。

特に、5月から7月は水切れをおこすと、
翌年の花付きが悪くなるので注意しましょう。

・肥料
寒肥として、1月から2月に堆肥と腐葉土と油かすを混ぜたものを与えます。
株元から離れたところに円を描くように溝を掘り、肥料を埋め込みます。

・増やし方
接ぎ木で増やすのがお勧めの方法です。
接ぎ木は密閉ざしで行うとよいでしょう。


■病害虫

樹皮にコスカシバが侵入します。
MEP剤を散布して退治します。

天狗巣病にかかると枝が委縮します。
硫酸オキシキノリン剤を、
剪定前に散布しておくと防ぐことができます。

■サクランボの育て方
・サクランボの育て方 庭植え|成熟期の裂果に注意します
・サクランボの育て方 鉢植え|夏の西日を避け過湿に注意します
・サクランボ 剪定のコツ
 カテゴリ
 タグ

ウメの育て方

  •  投稿日:2015-12-27
  •  カテゴリ:花木
ume2.jpg
花ウメには、たくさんの品種があり、
どれも素晴らしい香りと花、樹形で楽しめます


・学名 Prunus mume
・分類 落葉高木
・科名 バラ科
・属名 サクラ属
・原産地 中国
・樹高 5m〜10m
・開花時期 1月中旬〜3月中旬



[ウメの育て方]


■ウメの特徴

ウメは厳しい冬のさなかに花を咲かせ、
春が近付いてきていることを教えてくれる庭木です。

中国原産ですが、日本の風土によく合い、
万葉集の時代から日本人に愛されてきました。

ウメには花を楽しむ花ウメと実を楽しむ実ウメに大別されます。
花ウメはたくさんの品種があり、
どれも素晴らしい香りと愛らしい花で私たちを楽しませてくれます。

ウメは寿命が長く、枝ぶりや樹形は年を追うごとに味わいを増します。
時間をかけて、自分好みの梅を育てるのはいかがでしょう。


ume4.jpg
白の枝垂れ梅


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
品種によりますが、日本全国どこでも栽培が可能です。

・品種選び

●野梅系
野梅系は野生の梅の原種に近い品種です。

・野梅性一重
一重冬至:
白い花を咲かせます。
極早咲きの品種で一早く花を咲かせます。

満月:
白い中輪の花を咲かせます。
咲きはじめは花が重なって丸い満月のように見えます。
実ウメに分類されます。

・野梅性八重
寒衣:
紅色で中輪の花を咲かせます。
早咲きで、1月中旬ごろから花を咲かせます。

二重冬至:
白い花を咲かせる品種です。
花弁が幾重にも重なり大変華やかです。

花香実:
花も実も楽しめる人気の品種です。
花は薄紅色です。
1本でも実がなります。

月宮殿:
大輪の白い花を咲かせます。
花の時期は2月から3月です。

見鷹玉垣:
淡い桃色の花を咲かせます。


omoinomama.jpg
思いのまま:
1本の樹で、白い花と紅の花が咲きます。
一つの花に、白と紅が混ざることもあります。
その年によって、白花しか咲かない、
紅花しか咲かないということもあります。
梅の木が思いのままに花を咲かせます。
香りのよい、人気の品種です。

・野梅紅梅性
紅筆:
蕾の先がとんがって紅の筆のように見えることから名前がつきました。
美しい紅色の一重の花が咲きます。
盆栽としても人気があります。

八重紅筆:
蕾の先が紅筆のようにとんがっている品種です。
八重咲きは華やかです。

・野梅難波性
玉拳:
薄紅色で、八重の花を咲かせます。
蕾が拳のように丸い形をしています。
開花後すぐ蕾の頭が開いて中の葯がのぞきます。
丸みを帯びた花がとてもかわいらしい品種です。

白難波:
中輪で、白い八重の花を咲かせます。
花の外側が薄い紅色を帯びています。

・野梅青軸性
月の桂:
白い一重の花が咲きます。
白い花に、青軸がとても上品に生えます。
盆栽用としても人気があります。


tukikage.jpg
月影:
中輪で一重の白い花が咲きます。
香りが強く、開花とともに梅の香りを楽しむことができます。


bunngoume.jpg
●豊後系
豊後系は杏と梅との中間の品種です。

・豊後性一重
真鶴:
紅色の八重の花はボリューム感があります。
良い香りのする花です。

揚羽の蝶:
白い半八重の花が咲きます。
花弁が外側に開き、蝶の羽のように見えます。

海棠梅:
紅色の八重の花がうつむいて咲きます。
楊貴妃がお酒によってうたた寝をしている姿に例えられるように、
妖艶な花です。

・豊後性八重
藤牡丹:
薄紅色の八重咲き大輪の花です。
枝垂れでとても風情があります。

白獅子:
薄紅色で、遅咲きの花です。
八重の花は咲くと外側にそり、獅子のように見えます。

八重揚羽:
揚羽の蝶の八重咲きの品種です。
白い花が外向きにそり、華やかです。

武蔵野:
紅色の花が咲きます。
花が大きく、存在感のある品種です。

・杏性
一の谷:
小輪の花が咲きます。
蕾は薄紅色で、咲きはじめも薄紅色ですが、次第に白く変わっていきます。

江南所無:
明るい紅色の花です。
大輪で、雄しべを抱え込むように咲きます。
中国の江南にこれ以上美しい花は無いという名前の由来を持っています。

●紅梅系
・紅梅性一重
紅千鶴:
一重の、鮮やかな紅色の花です。
花は小ぶりですが、美しく目をひきます。

玉光:
淡い一重の薄紅色の花が咲くしだれ梅です。
盆栽としても人気です。

・紅梅性八重



hinotukasa.jpg
緋の司:
艶やかな紅色の花です。
中輪から大輪の花を咲かせます。
花の時期は少し遅く、2月から3月です。

黒雲:
深い紅色は、少し黒色かかって見えます。
落ち着いた佇まいの花です。

●枝垂系
月影枝垂:
緑かかった白い花は、丸みを帯びて形がはっきりとしています。
枝もがガクも緑かかっています。

●実成り・果梅


sirokaga.jpg

sirokaga2.jpg
白加賀:
白い花も楽しめますが、大きな実も魅力的です。
実をならすためには、花粉の多い梅の木を、
近くに植えたほうがよいでしょう。

長束:

実ウメとしては、白加賀と並んで有名な花です。
白い一重の花も楽しむことができます。
*こちらにご紹介した品種の写真を8時間ほど探しましたが、
品種で区別している写真があまり見当たらず申し訳ありません。
自分で確かめつつ、気長に撮って行きますね。


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付け時期は11月上旬から12月中旬か、2月中旬から3月中旬です。
日当たりがよく、水はけのよい場所に植えましょう。

植穴は根鉢の2外の深さと大きさに掘り上げます。
掘り上げた土に、元肥として腐葉土と堆肥、緩効性化成肥料を混ぜます。

植え付ける時は接ぎ木の部分が埋まらないように注意します。
埋め戻した後はしっかりと土を踏み固め、
苗がぐらつかないようにしましょう。

植え付け後は、しばらく支柱をたてて支えます。

・植え替え
植え替えは、12月か花が終わった後に行います。
用土には、赤玉土に腐葉土と堆肥、油かすを混ぜたものを使います。

根鉢を抜き取ったら古い根から土を軽く払ってから植え付けます。
植え替え後は根が乾かないようにしっかりと水を与えます。


ume3.jpg
剪定で元気に育ちます


■剪定と仕立て方

鉢植えの剪定は花後に行います。
庭植えの剪定は、花後、5月、果実の収穫後、12月に行うことができます。

花後は新梢が混み合わないように枝を間引くように剪定します。
樹形を乱すような太い枝や徒長枝、立ち枝、
交差している枝、葉芽が無い枝を切り取ります。

枝を切る位置によって、
その後の枝の伸び方や花芽の付き方が変わってきます。

軽い剪定を行うと、短い枝や花芽がたくさんできます。
強い剪定を行うと長い徒長枝が出て花が少なくなります。

実を収穫した後は、徒長枝や立ち枝の上部を切り、
下部の日当たりをよくします。

樹形を立て直すような強い剪定は、2月から3月に行います。
直径3p以上の太い枝を切った後は、切り口に保護剤を塗っておきます。


ume1.jpg
ウメの蕾にも魅せられます


■栽培管理

・水やり
庭植えの場合は基本的には必要ありません。
鉢植えは4月から10月までは毎日水を与えます。
梅雨の後は、少し乾かし気味に管理すると花付きが良くなります。

・肥料
庭植えでは、植え付けてから3年目までは寒肥として12月から1月に鶏糞1s、緩効性化成肥料50gを株もとに施します。

6月下旬には、果実のお礼肥として即効性の化成肥料を施します。
植え付けて3年以上たったら、肥料の量は生長具合によって加減します。

肥料が多すぎると徒長枝が多くなってしまいます。
肥料が少ないと下葉や下枝が枯れたり落ちたりします。

鉢植えでは、3月から5月の間は、
毎月油かすと骨粉を混ぜた固形肥料を置き肥します。

・増やし方
接ぎ木で増やすことができますが、一般人には難しい作業です。


■病害虫

カイガラムシとアブラムシの発生に注意が必要です。
また、実ウメには黒星病が発生しやすくなります。

黒星病には12月から3月の間に10倍に薄めた石灰硫黄合剤を散布します。
さらに、4月から5月の間に3回ほどチオファネートメチル剤を散布します。

カイガラムシにはマシン油乳剤を散布します。

■実ウメのわかりやすい育て方
・ウメの育て方 庭植え|健康効果が高い実をつけます
・ウメの育て方 鉢植え|剪定で収穫が増えます
・ウメの実がならない、落ちるときの対処法
・ウメの剪定 時期は?
・ウメの品種の選び方
・ウメの花が咲かない理由は?
・ウメの実 収穫時期は?
・ウメの木の剪定方法は?
 カテゴリ
 タグ

ギンヨウアカシアの育て方

  •  投稿日:2015-12-10
  •  カテゴリ:花木
ginyoakasia (2).jpg
春が訪れ梅や桃などが咲き誇る中、
ギンヨウアカシアの鮮やかな黄色は一段と目をひきます


・学名 Acacia baileyana
・分類 常緑小高木
・科名 マメ科
・属名 アカシア属
・原産地 オーストラリア
・樹高 4〜6m
・開花時期 3月中旬〜4月中旬



[ギンヨウアカシアの育て方]


■ギンヨウアカシアの特徴

アカシアはオーストラリアなど温かな地域に自生している植物です。
ギンヨウアカシアはアカシアの仲間の中では耐寒性があり、
日本でも関東以西では庭木や街路樹として人気があります。

花付きが良く、開花時には銀色の葉と、
枝一杯に咲く明るい黄色のコントラストが大変見事です。

丈夫で生育力旺盛でやせ地でもよく育ちます。
アカシアの仲間には英名に「ミモザ」という名が付くことがあり、
アカシアをミモザと呼ぶこともあります。

しかし、ミモザは本来はオジギソウの学名になります。


ginnyouakasia.jpg
ギンヨウアカシアの実


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
寒さに弱く、関東以西で栽培が可能です。

・品種選び
ギンヨウアカシア・プルプレア:
ギンヨウアカシアの園芸品種で、
新葉が深い紫色になって展開していきます。

サンカクバアカシア:
上向きによく伸びる枝に、
びっしりと三角形の銀色の葉が伸びていきます。
花は小さく、穂状の花が枝の先に咲きます。
樹高は2mとアカシアの中ではコンパクトです。
耐寒性はよくないので栽培は南関東以西がお勧めです。

アカシア・フロリバンダ:

葉は緑色で細長く、枝はしだれています。
笹のような葉が涼しげで、ホソバアカシアとも呼ばれています。
南関東以西での栽培がお勧めです。


husaakasia.jpg
フサアカシア:
ミモザアカシアとも呼ばれています。
ギンヨウアカシアよりも葉も花も大きく華やかです。


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは3月から4月もしくは11月に行います。
日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。

生長が早く、強い風が当たると倒れる可能性があります。
風当たりの強い場所を避け、植えた後は支柱をたててあげましょう。

根鉢の2倍の大きさと深さの植え穴を掘ります。
掘り上げた土の1/3の量の腐葉土と堆肥を混ぜてから埋め戻します。

・鉢植えの植え替え
鉢の植え替えは3月から4月の間か11月に行います。
乾燥した土地を好むので、排水のよい土を用土にします。

赤玉土の小粒と腐葉土を6:4の割合で混ぜるとよいでしょう。
ギンヨウアカシアは生長がはやいので、大きめの鉢に植えます。
鉢底には、小石を敷き詰めておきましょう。


husaakasia (2).jpg
フサアカシアの樹形


■剪定と仕立て方

剪定は開花後から7月半ばまでに行います。
苗木は枝数が少なくさびしい印象です。

植え付け後3年間は伸びた部分を切り戻して分枝していきます。
3年目以降は太く伸びた枝だけを切り戻していきます。

枝数が増えて込み入ってきたら2〜3年枝で切り戻します。
サンカクバアカシアは樹高が高くありませんが、
それ以外のアカシアは大きく育ちます。

あまり大きくしたくないときは、好みの高さまで切り戻します。


harienjyu.jpg
ニセアカシアと言われるハリエンジュ


■栽培管理

・水やり
庭植えでは水やりはほとんど必要がありません。
鉢植えの土はよく乾くので、よく観察し、
乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。

特に、4月中旬から10月下旬までの生育期は水切れに注意が必要です。
あまりにもよく土が乾くときは、根が込み入っているのかもしれません。
ひと回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。

・肥料
アカシアはマメ科の植物です。
マメ科の植物は窒素成分を自分で作り出せるので、
肥料はあまり必要としません。

若木の間は油かすや緩効性の肥料を、
花後に施しますが、量は控えめにします。

鉢植えでは、4月から5月と11月から12月の間に、
油かすや緩効性の肥料を施します。

鉢植えでも肥料は控えめでよく、
葉が生き生きとして元気がよいのであれば控えても構いません。

・増やし方
花後に鞘に入った種ができます。
種を撒いて実生で増やします。

種は一晩水につけておくと発芽率が高くなります。
種を植えてから1〜2週間で発芽します。


■病害虫

8月から9月に葉を食害する害虫の被害に合うことがあります。
早めに殺虫剤を散布して退治しましょう。

冬の間にマシン油乳剤や石灰硫黄化合剤を撒いておくと、
害虫の被害を減らすことができます。
 カテゴリ

ツバキの育て方

  •  投稿日:2015-12-08
  •  カテゴリ:花木
tubaki.jpg
ツバキ(椿)は冬に凛とした美しい花を咲かせます、
古くから日本人に愛されている日本の庭木です


・学名 Camella spp
・分類 常緑小高木
・科名 ツバキ科
・属名 ツバキ属
・原産地 東アジア
・樹高 3〜4m
・開花時期 2月上旬〜3月下旬



[ツバキの育て方]


■ツバキの特徴

ツバキは、冬も葉を落とさないことから、
不老長寿や邪気を払う縁起の良い樹だと考えられてきました。

安土桃山時代には、茶道や華道の発達とともに、
広く観賞されるようになりました。

江戸時代には品種改良が始まり、
現在でも一重、八重など多彩な花を楽しむことができます。

ツバキと言えば和のイメージですが、
華やかな八重の品種は洋風の庭にもとてもよく合います。


淡乙女椿.jpg
淡乙女椿


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
東北地方以西で栽培が可能です。

・品種選び


iwanesibori.jpg
岩根絞:
中輪で半八重の花が咲きます。
白地に真紅の絞りが入り、とても鮮やかです。

有楽:
東京に有楽町の名を遺した、
織田有楽斎長益が茶花として愛でていた花です。
半八重で、薄桃色の愛らしい花を咲かせます。

曙:
椀状に薄桃色の花を咲かせる有名な園芸品種です。
大きな筒しべがふくよかな印象です。

百合椿:
濃紅色の一重の花を咲かせます。
花は筒状で百合のようにうつむいて咲きます。
枝垂れ性で、葉は柳の葉のように細長い形をしています。

羽衣:
薄桃色の八重咲きの品種です。
華やかで愛らしい、洋風のお庭にも良く似合う品種です。


tamanoura.jpg
玉の浦:
紅色の花弁に白い縁取りが入ります。
一重の花にふくよかな筒しべが生えます。
ツバキの代表的な品種で、国際ツバキ名鑑の巻頭を飾っています。


sirowabisuke.jpg
白侘助:
一重の白い花を咲かせます。
筒しべは小さく、控えめな印象で、茶花にもよく用いられます。

エリナ・カスケード:
大変希少な品種です。
白く小さな花がうつむいて咲きます。
花の基部にはほんのりと薄桃色が入ります。
花は1.5p程でツバキの中で最も小さいのですが、
枝一杯に花が付き可憐で美しいです。

モモイロモクハン:
桃色系唐子咲きの品種です。
唐子弁は桃色地に幅の広いの白覆輪で縁どられています。
中輪で華やかな印象の花です。


tubaki001.jpg
ツバキの蕾


■植え付け・植え替え

・植え付け
水はけがよく、西日の当たらない半日陰の場所を好みます。
酸性の土を好むので、掘り上げた土の3割ほどに、
腐葉土とピートモスを混ぜておきます。

植え付け時期は花後の3月から4月、もしくは9月から10月に行います。
植え付け後は棒で土をよく固め、水をたっぷりと与えましょう。

・鉢植えの植え替え
鉢植えは2〜3年に一度植え替えを行います。
植え替えの時期は3月から4月か9月から10月です。

赤玉土と砂を1:1でまぜ、
水はけのよい土をつくって用土として使います。


tubaki002.jpg
ツバキの樹形


■剪定と仕立て方

ツバキは今年伸びた枝の先に花芽を作ります。
剪定は花後すぐに行います。

夏以降に剪定をすると、
花芽を落としてしまい翌年花が咲かない可能性があります。

花が咲いた枝は葉芽を1〜2個残して剪定します。
花が咲かなかった枝は剪定は必要ありません。

バランスが悪いようであれば葉芽を3〜4芽残して剪定します。
樹高を押さえたいときは、3月から4月に好みの高さまで切り詰めます。


yabutubaki.jpg
ヤブツバキ


■栽培管理

・水やり
庭植えでは基本的には水やりの必要はありません。
夏の高温期に乾いているようであれば水を与えるようにします。

鉢植えでは、夏時期は朝と夕の2回水を与えます。
春と秋は1〜2日に一度でよいでしょう。

冬の休眠期は水は控えめでよく、
鉢の土が乾いたら与えるようにします。


tubaki005.jpg
白のツバキ


・肥料
庭植え、鉢植え共に2月から3月に寒肥として、
油かすと骨粉を混ぜたものを与えます。
9月から10月には追肥として緩効性の化成肥料を与えます。

・増やし方
ツバキは挿し木で増やすのが最も簡単な方法です。
梅雨時期に今年伸びた枝を水はけのよい土に挿しておきます。
切り接ぎや呼びつぎでも増やせますが、初心者には難しそうです。


tubaki004.jpg
ツバキの実


■病害虫

4月と7月にチャドクガが発生します。
発生初期にMEP剤をかけて退治します。

夏はスリップスやダニが発生します。
スリップスはアセフェート粒剤がよく効きます。
ダニはダニ剤をまいて防除します。
 カテゴリ
 タグ

モクレン|マグノリアの仲間の育て方

  •  投稿日:2015-12-06
  •  カテゴリ:花木
mokuren (3).jpg
マグノリアとはモクレンやコブシなどをさします


・学名 magnolia spp
・分類 落葉、常緑低木から高木
・科名 モクレン科
・属名 モクレン属
・原産地 北アメリカ、日本、朝鮮半島、中国
・樹高 2〜10数m
・開花時期 3月中旬〜5月中旬



[モクレン|マグノリアの仲間の育て方]


■モクレン|マグノリアの仲間の特徴

マグノリアとはモクレン属の事を指します。
春になると桜に先駆けて薄紅色や白の花が、
樹を埋め尽くすように咲き誇ります。

鳥が羽ばたいているような独特な形の花ですが、
じつは世界最古の花の一つなのです。

日本にはコブシやニオイコブシ、
オオヤマレンゲなどが自生しています。

また、平安時代にはシナモクレン、江戸時代にはハクモクレン、
と古くから外国産の品種が持ち込まれ、親しまれています。

丈夫で育てやすい樹ですが、大変大きくなり、植え替えも困難です。
最近は狭い庭でも育てやすいコンパクトな園芸品種も流通しています。


hakumokuren (1).jpg
ハクモクレンの芽吹き


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
沖縄地方以外の地域で栽培可能です。

・品種選び


hakumokuren (2).jpg
ハクモクレン:
江戸時代に中国から入ってきた品種です。
白く大きな花が3月から4月に咲き、微かに甘い香りを漂わせます。
強い剪定にも耐えるので、狭いスペースやコンテナでも栽培できます。


sinamokuren.jpg
シナモクレン:
平安時代に朝鮮半島からやってきた、濃紫紅色の花が咲きます。
花は10p近くもあり、大変華やかです。
株立ちで、マグノリアの中では細根が多く、
狭い場所でも栽培することができます。


kobusi.jpg
コブシ:
古くから日本各地に自生している高木です。
8〜10pの白い花が株一杯に咲きます。
ハクモクレンよりも花は広がって咲きます。
花が咲くのは1年おきです。


benikobusi.jpg
ベニコブシ:
日本原産のマグノリアで薄紅色の花が咲きます。
細長い花びらが不規則に開きます。

ワダス・メモリー:
マグノリアの中でも株立ちがとても端正な品種です。
コブシとタムシバの自然交雑種で、樹形は円錐状にととのいます。
コブシの花よりも細い純白の花弁がよく開き、良い香りが漂います。


Magnolia.jpg
ガールマグノリア:
シナモクレンとシデコブシの交雑種の総称です。
地形からたくさんの枝を出します。
紫紅色の花がたくさん咲き、育てやすい品種です。
スーザン、ピンキー、ランディー、アンなど、
女性の名前を付けた品種に分かれます。

ヴァルカン:
紅色の大きな花が咲きます。
キャンベリーやシナモクレン、ハクモクレンの交雑種ですが、
花の形はハクモクレンを引き継いでいます。
とても良い香りがします。
鉢植えでも育てやすい品種です。

バレリーナ:
細く白い花弁が20枚から30枚も重なって咲き、
まるでバレリーナの衣装のようです。
樹形はコンパクトにまとまり、
狭い庭やコンテナでの栽培も楽しむことができます。

リトル・ジャム:
タイサンボクの矮性品種で、樹齢20年でも樹高は2mほどです。
白く大きな花が咲き、厚みのある深緑色の葉も美しい人気のある品種です。

オオヤマレンゲ:
朝鮮半島や中国、日本に自生しています。
樹高は2mから4mです。
大きな白い花がうつむいて咲きます。

サヨナラ:
丸みのあるクリーム色の大きな花が印象的です。
花も樹形も美しく、シンボルツリーや記念樹として人気があります。

エリザベス:
珍しい黄色い花が咲く品種です。
ハクモクレンの交配種で、美しい花の形はハクモクレン譲りです。
若木のうちから花を咲かせてくれます。


mokuren.jpg
モクレンの蕾


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付け時期は1月から3月上旬です。
日当たりと水はけがよく、保水性のよい環境を好みます。

マグノリアは細根が少なく、移植を嫌います。
将来的なことを考えて植え付け場所を選びましょう。

植穴は根鉢の2倍以上の大きさに掘ります。
掘り上げた土に腐葉土と完熟堆肥を混ぜます。

根を傷めないように根巻き材は取り外さずに植えます。
深植えにならないようにし、周囲よりも株元を高くします。

植え付け後は十分に水を与え、支柱をたてておきます。

・鉢植えの植え替え
植え替え時は、根を触らないように気をつけます。
用土は赤玉土に腐葉土と堆肥、鹿沼土を混ぜたものを使います。

植え付け後は鉢をブロックなどの上に置きます。
直接地面に置かないようにし、鉢底から根が伸びてくるのを防ぎます。


mokuren (2).jpg
モクレンの枝ぶり


■剪定と仕立て方

広いスペースがあれば剪定を行わず放任しておいても良くととのいます。
花は、短枝の先端に一つずつ七を咲かせます。

花芽は6月から作られ始めるので、剪定は花後すぐに行います。
込み入っている枝や徒長枝を切り取っていきます。

大きさをコントロールするための強剪定も花後すぐに行います。


■栽培管理

・水やり
庭植えは植え付け時にたっぷりと与えますが、その後は必要ありません。
鉢植えは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
庭植えでは寒肥を12月下旬から2月上旬に与えます。
また、花が咲き終わった直後と9月上旬にも追肥を行います。

どちらも、骨粉の入った油かすを与えます。
庭植えでは2月から10月までの間、
2か月に1回油かすと骨粉の混じった置き肥をあたえます。

・増やし方
園芸品種は接ぎ木で増やすことができます。
接ぎ木の台木にはコブシが使われます。
実生でも増やすことができます。


■病害虫

病害虫の被害はあまり心配ありません。
時にカイガラムシがついたり、
カミキリムシの幼虫が入り込むことがあります。
 カテゴリ
 タグ

ボケの育て方

  •  投稿日:2015-12-04
  •  カテゴリ:花木
boke1.jpg
ボケは日本に自生しているクサボケ、
中国原産のマボケ、両者を掛け合わせた3種に分かれます


・学名 Cboenomeles spp
・分類 落葉低木
・科名 バラ科
・属名 ボケ属
・原産地 中国、日本
・樹高 0.5m〜3m
・開花時期 2月中旬〜4月下旬



boke5.jpg
彩の国と思われるボケ


[ボケの育て方]


■ボケの特徴

山野に自生しているクサボケは親木から子木、
孫木と地下茎で繋がって増えていきます。

中国原産のマボケが日本に入ったのは平安時代よりも前のようです。
古い時代から存在していましたが、
地味で目立たない樹木だったようです。

ボケが園芸品種として注目されたのは大正時代に入ってからです。
新潟市と埼玉県川口市を中心にボケブームが起こり、
園芸品種が発表されました。

昭和40年代にも第二のボケブームが起こっています。
この2回のブームで200を超える品種が栽培されるようになりました。

ボケの実は漢方薬としても利用されています。
香りがよく、果実酒やジャムにして利用するのも楽しみの一つです。

boke2.jpg
ボケの実


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本全国で栽培が可能です。

・品種選び
輝きの峰:
ピンク色の地合に白覆輪紅の絞りが、
かすりの模様のようにまんべんなく入ります。
花は一重で大輪です。
樹高は1.5mほどで、樹形は基部開帳型です。

高嶺錦:
桃色地に白覆輪の花と、桃色地に紅の絞りの2種類の花が咲きます。
一重咲きで大輪、着物の柄のように美しい花です。
樹高は1.5mほどで、基部開帳型の樹形です。

世界一:
真紅の花は巨大燐で八重咲きで、大変華やかで目をひきます。
上部開帳型で、樹高は1.5mほどです。

東洋錦:
ボケの代表的な品種です。
1本の樹にしろ、桃色、紅色、
白地に紅絞りなど多彩な花が咲きます。
一重咲きで大輪の花が咲きます。
基部開帳型で、樹高は1.5mくらいです。

ゆめ:
大輪の一重の花で、淡い桃色のかわいらしい花です。
桃色は中央は淡く、外側に向かって濃くなります。
基部開帳型の樹形で、1.5mまで生長します。

緋の御旗:
朱紅色で大輪一重の花が咲きます。
濃い緑の艶のある葉との取り合わせも美しい品種です。
立性で1.5mくらいまで生長します。


boke7.jpg
ボケ(品種不明)


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは2月中旬から3月下旬、
もしくは9月中旬から11月中旬に行います。

日当たりがよく、肥沃な土地を好みます。
トゲがあるので、人が通る場所は避けたほうがよいでしょう。

植え付け時には根鉢の倍の大きさに植え穴を掘ります。
掘り上げた土に腐葉土と堆肥、化成肥料を混ぜておきます。

ボケの花は挿し木で増やしたものを購入したほうがいいです。
接ぎ木のものは、台木に負けてしまい、
いつの間にか違う品種になってしまう可能性があります。

・鉢植えの植え替え
植え替えは秋に行います。
鉢を購入した時は花が終わった後に、
根元の土をすべて取り除き、新しい土に植え替えます。

その後は2〜3年に一度植え替えを行います。
土は赤玉土に腐葉土と堆肥を混ぜたものを使います。


boke3.jpg
サクラとボケ


■剪定と仕立て方

庭植えでは、花後に剪定を行って樹形を整え、
秋に徒長枝やひこばえを取り除きます。

枝がよく伸びるので、
鉢植えでは剪定で樹形を整える必要があります。

花後に、新梢を2〜3芽残して切り詰め、新しい芽を出すようにします。
12月になったら、蕾のついている枝の先端を、
10pくらいの長さになるように切ります。
蕾のついていない枝は根元から切り落とします。


■栽培管理

・水やり
乾燥すると花芽がつかなくなります。
夏場の乾燥に注意しましょう。

とくに鉢植えは乾燥しやすいので、
鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

・肥料
庭植えでは1月から2月に寒肥として有機肥料を与えます。
鉢植えでは、4月、6月、9月に固形の有機肥料化化成肥料と施します。

・増やし方
クサボケは株分けで増やします。
それ以外の品種は、新梢の先端を赤玉土に挿し、挿し木で増やします。


boke6.jpg
ボケのつぼみ


■病害虫

春に赤星病が発生することがあります。
トリアジメホン乳剤で予防することができます。

カイガラムシが発生したらマシン油乳剤を使います。
 カテゴリ
 タグ

シラカバの育て方

  •  投稿日:2015-12-02
  •  カテゴリ:花木
sirakaba08.jpg
シラカバは白い幹と濃緑の葉が美しく、
樹形も整えやすくシンボルツリーとして人気です


・学名 Betula utilis var.jacquemontii
・分類 落葉高木
・科名 カバノキ科
・属名 カバノキ属
・原産地 ヒマラヤ
・樹高 8m
・紅葉期 11月初旬〜11月下旬



[シラカバの育て方]


■シラカバ仲間の特徴

シラカバ(白樺)は白い幹と濃い緑の葉のコントラストが美しく、
樹形も良くととのうのでシンボルツリーとして人気です。

シラカバは本来高山に自生し、寒冷地でなければ栽培はできませんでした。
最近になって品種改良が進み、
日本全国栽培が可能なシラカバ・ジャクモンティが登場しました。

避暑地のイメージの強いシラカバを、
日本中で楽しむことができるのはうれしい限りです。


sirakaba03.jpg
シラカバの樹氷


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
品種を選べば日本全国で栽培が可能です。

・品種選び
シラカバ・ジャクモンティ・ドーレンボス:
日本の白樺は大きくなるまで幹が白くなりません。
しかし、シラカバ・ジャクモンティ・ドーレンボスは、
若木のうちから、幹から枝の先まで真っ白になります。

シラカバ・ペンジェラ・ヤンギー:
枝垂れ性のシラカバです。
寒冷地での栽培に向いている品種です。


sirakaba05.jpg
苔とシラカバ


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは、3月上旬から4月下旬もしくは11月中に行います。
日当たりのよい場所で、水はけのよい肥沃な土壌を好みます。

大気汚染に弱いので、道路際に植えるのは避けたほうがよいでしょう。
大きく育ちますが、移植を嫌うので、
植え場所は計画性を持って選ぶ必要があります。

また、白い幹が芝生のグリーンや広葉を目立たせる効果があるので、
2〜3本まとめて植えるのがお勧めです。

植穴は大きめに掘り、
保水力を高めるために堆肥と腐領土を混ぜておきます。

浅めに植え付け、植え付け後はしっかりと土を踏み固め、
水をたっぷりと与えます。

根付くまで支柱を添えて支えましょう。

・鉢植えの植え替え
シラカバは根を細根が少なく、移植を嫌います。
植え替え時には根をあまりいじらないように気をつけましょう。

植え替え時期は葉が落ちる直前や、
根が動き始める3月頃の行うと根が付きやすくなります。

植え替えの用土には赤玉土とバーク堆肥を混ぜたものを使います。

sirakaba02.jpg
シラカバは、弱剪定でOK!


■剪定と仕立て方

シラカバの剪定は休眠期である11月から3月までの間に行います。
自然の樹形を活かしたいのであまり強い剪定は行いません。

立ち枝や絡み合った枝を抜く程度にとどめたほうがよいでしょう。
剪定を行うときは必ず枝分かれした根元で切り取ります。


■栽培管理

・水やり
夏時期の乾燥に気をつけます。
庭植えでも乾燥が強い時には水を与えるようにします。
鉢植えでは一層夏場の乾燥に気をつけましょう。

・肥料
庭植え鉢植え共に、
2月から3月の間に寒肥として緩効性の化成肥料を施します。
6月には、追肥として同じく緩効性の化成肥料を施します。

・増やし方
日本製のシラカバを台木として使い、接ぎ木で増やします。


sirakaba07.jpg
カミキリムシの幼虫に注意します


■病害虫

暖地では、カミキリムシの幼虫の被害に合いやすくなります。

樹の幹や枝にノコギリを引いたような木くずが付いていたら、
近くに害虫がもぐりこんでいる穴があります。
穴に殺虫剤を注入して退治します。
 カテゴリ
 タグ

ハナモモの育て方

  •  投稿日:2015-11-29
  •  カテゴリ:花木
hanamomo005.jpg
ハナモモ(花桃)はモモの中でも花を観賞する品種、
生育が良く耐寒性に優れ、育てやすい庭木です


・学名 prunus persica
・分類 落葉小高木〜高木
・科名 バラ科
・属名 サクラ属
・原産地 中国
・樹高 3〜8m
・開花時期 3月中旬〜4月中旬



[ハナモモの育て方]


■ハナモモの仲間の特徴

ハナモモは、モモの中でも花を観賞するための品種です。
花色は白、桃色、紅色があり、
樹形も立ち性、枝垂れ性、ほうき性があり、多様です。

ハナモモは古くから日本人に愛されてきた樹木です。
平安時代にはすでに桃の節句が祝われていたそうです。

江戸時代になるとハナモモの品種改良が盛んに行われ、
今も愛されている品種が存在します。

ハナモモは生育が旺盛で耐寒性に富み、育てやすいのも魅力です。


hanamomo006.jpg
しだれ咲くハナモモ


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
本州以南で栽培が可能です。

・品種選び
矢口:
桃の節句の歌に登場する桃の花は、矢口をさしています。
ハナモモの中では最もポピュラーな品種です。
直径4pの八重で桃色のかわいらしい花がたくさん咲きます。
女の子が誕生した時の記念樹として植えても素敵ですね。

寒緋桃:
立ち性の品種です。
八重咲きで真紅の花を3月から4月にかけて咲かせます。
ハナモモでは最も濃い紅色で、「緋桃」とも呼ばれています。

菊桃:
濃桃色の花弁は細く、菊のような形の花を咲かせます。
桃の中では個性的な品種です。
比較的小型で狭いスペースでの栽培に向いています。

残雪枝垂:
純白の八重の花が枝垂れ枝一杯に花を咲かせます。
花付きが良く、満開時には枝に雪が残っているように見えます。

寿星桃:
矮性で樹高は1mほどで、
あまり手入れをしなくても樹形がよくととのいます。
花は八重咲きで、紅白の花を接ぎ木したものも栽培されています。
別名カラモモとも呼ばれています。


genpeimomo.jpg
源平桃(ゲンペイモモ)
立ち性の品種です。
一つの株に、白と桃色の2色の花を咲かせます。

照手シリーズ:
神奈川県に試験場で開発された、ほうき性の品種です。
紫色がかった花を咲かせるのは「照手姫」、紅色の「照手紅」、
桃色の「照手桃」白色の「照手白」などがあります。
樹形が小さく整うので、色違いを植えて色の違いを楽しむのも素敵です。


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは落葉期に行います。
日当たりのよい場所がよく、
日陰に植えると枝が徒長枝花があまりつかなくなります。

土壌はあまり選びませんが、水はけはよくしておきます。
植穴を根鉢より倍くらい大きく掘り上げます。

掘り上げた土に堆肥と腐葉土を混ぜて埋め戻します。
この時、根元を30p程盛り上げておくと水はけがよくなります。
植えた後は支柱を添えておきましょう。

・鉢植えの植え替え
鉢の植え替えは、真夏時期と厳冬期以外は何時でも行うことができます。
生育がよく、根詰まりをおこしやすいので、
毎年植え替えを行う必要があります。

植え替え時は今よりもひと回り大きな鉢に植え替えを行います。
赤玉土に腐葉土を6:4の割合で混ぜたものを用土として使います。


hanamomo001.jpg
花後と落葉期に剪定します


■剪定と仕立て方

剪定は花後と落葉期に行います。
花後の剪定は、花が終わる直前に、
花が咲いた枝の根元2〜3芽を残して切り取ります。

剪定が遅れ、4月以降になってしまうと、
翌年に花が咲かない可能性が高くなります。

落葉期の剪定では、徒長枝や重なり合っている枝、
樹形を乱す枝を切り、樹形を整えます。

ハナモモの花を楽しむのにお勧めの仕立て方に、
3本株立ち仕立てがあります。

花色の違うほうき性の3本の株を底辺が1〜2m、
高さが0.5〜1mの3角形の各辺に配置するように植えます。

開花時期に違う花色の花が一斉に咲くと、
一層花が引き立ち華麗です。


hanamomo007.jpg
蕾がふくらむのも楽しみ


■栽培管理

・水やり
庭植えでは水やりの必要はありません。
鉢植えでは、鉢の土が乾いたら水を与えます。
特に夏時期の乾燥には注意が必要です。

・肥料
庭植えでは、2月から3月の間と9月に油かすを施します。
樹が生長し成木になったら肥料は必要ありません。

鉢植えでは2月中旬から3月中旬と4月中旬から5月中旬、
9月中旬から10月上旬の3回緩効性の化成肥料を施します。

・増やし方
ハナモモは、芽つぎ、腹つぎ、挿し木で増やすことができます。
挿し木は新梢を使って行います。


hanamomo002.jpg
増やし方がいろいろあります


■病害虫

休眠期に石灰硫黄合剤を8〜10倍薄めて散布し、縮葉病を予防します。
カイガラムシにはマシン乳剤を11月頃に散布します。

アブラムシや葉モグリガの幼虫が発生したら、
早めに殺虫剤をまいて駆除しましょう。

■実モモのわかりやすい育て方
・モモの育て方 庭植え|水はけと通気性のよい土を
・モモの育て方 鉢植え|根が詰まりやすいので浅植えに
・モモをおいしく育てるコツ
・モモ 自家受粉できる品種は?
・モモの用土は?
・モモ 袋かけは必要?
・モモ 花が咲かない理由は?
・モモ 実がならない理由は?
・モモ 病気と対策
 カテゴリ
 タグ

カツラの育て方

  •  投稿日:2015-11-25
  •  カテゴリ:花木
katura002.jpg
カツラは幹がまっすぐに伸び、美しい樹形で、
街路樹やシンボルツリーとして人気のある樹木です


・学名 Cercidiphillum japonicnm
・分類 落葉高木
・科名 カツラ科
・属名 カツラ属
・原産地 北海道〜九州
・樹高 30m
・開花時期 4月上旬〜4月下旬
・黄葉時期 10月中旬〜11月下旬



[カツラの育て方]


■カツラの特徴

カツラの葉はかわいいハート形をしており、新梢が鮮やかです。
樹木から葉独特の甘い香りが漂います。

雌雄異株で、葉が出る前にしべだけの地味な花を咲かせます。
秋には黄色く色づいた葉を楽しむこともできます。


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本中どこでも栽培が可能です。

・品種選び
カツラ:
一般的にカツラとして育てられている品種です。
萌芽力が強く、寒さや暑さにも強く育てやすいです。


katura.jpg
シダレカツラ:
まっすぐに伸びた幹から、たくさんの枝垂れた枝が伸び、
大変見応えがあります。
樹形が美しく、シンボルツリーとしても人気があります。

レッドフォックス:
カツラには珍しい品種ですが、銅葉品種です。
美しい樹形やかわいい葉の形はそのままで、赤い葉が目をひきます。


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは11月から3月の休眠期の間に行います。
土壌を選ばず、日当たりのよい場所でも、半日陰の場所でもよく育ちます。

ただ、高木に育つので、栽培スペースは広くとったほうがよいでしょう。
植え付け時には植穴を根鉢の2倍の大きさに掘ります。

湿り気のある土壌にするため、腐葉土と堆肥を多めに掘り上げた土に混ぜます。
埋め戻した後はしっかりと踏み固め、たっぷりと水を与えましょう。

・鉢植えの植え替え
植え替えは、5年に1回行えばよいでしょう。
鉢は、20号鉢くらいのものを用意します。

植え替えも11月から3月の休眠期に行います。
用土は赤玉土に腐葉土と堆肥を混ぜたものを使います。


katura001.jpg
冬のカツラ


■剪定と仕立て方

花を楽しむ樹ではないので、新梢の時期以外は何時でも剪定することができます。
広い栽培スペースがあるのであれば、剪定は行わず自然樹形を楽しみます。

しかし、放っておくと30mにも育ってしまうので、
一般家庭では幹が太くなる前に毎年短く切る詰める必要があります。

側枝は左右対称に生えてくるので、交互に根元から切り取り、樹形を崩さないようにします。
その後、細い枝を樹形がピラミッド状になるように葉の上で切っていきます。

シダレカツラは外芽を残すように剪定を行います。


katura005.jpg
紅葉も美しいです


■栽培管理

・水やり
庭植えの場合は特には必要ありません。
鉢植えは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
肥料が必要なのは若木の間だけです。
2月上旬から3月下旬の間に、寒肥として緩効性化成肥料を施します。

・増やし方
接ぎ木や挿し木、実生で増やします。
雌株には10月頃に実が付きます。

実を収穫して保存しておき、翌年の3月に植え付けます。
カツラの生長は早く、秋には50pくらいの樹高になります。
5年ほどで7mの立派な木に生長します。


katura004.jpg
古木も威厳があります


■病害虫

病害虫の被害は少ないのですが、時にテッポウムシが入り込むことがあります。
 カテゴリ
 タグ

エゴノキの育て方

  •  投稿日:2015-11-23
  •  カテゴリ:花木
egonoki.jpg
5月ごろに枝一杯に小さな花が下向きに咲きそろいます、
可憐な花と繊細な枝ぶりで、庭木として人気があります


・学名 styrax japonicus
・分類 落葉高木
・科名 エゴノキ科
・属名 エゴノキ属
・原産地 北海道の一部、本州、四国、九州、南西諸島、朝鮮半島、中国
・樹高 4m〜7m
・開花時期 5月中旬〜6月中旬
・紅葉時期 11月初旬〜11月下旬



[エゴノキの育て方]


■エゴノキの仲間の特徴


エゴノキが秋につける丸い実はとてもユニークな形です。
でも、実にはサポニンという毒性があるので、
小さなお子さんのいる家庭では注意が必要です。


egonoki004.jpg
エゴノキの実


egonoki002.jpg
品種によって実の形が違う


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本全国で栽培が可能です。

・品種選び


egonoki003.jpg
ピンクチャイム:
ピンク色の花をつける園芸品種です。
エゴノキとのなかで最もよく利用されています。


sidareegonoki.jpg
シダレエゴノキ:
白い花を咲かせる、エゴノキの枝垂れ品種です。
若いうちから枝が枝垂れ、とても可憐です。
樹形はコンパクトで、鉢植えでも十分楽しむことができます。

イッサイエゴノキ:
白い花を楽しむ品種です。
生長がとても遅く、1mの高さに育つのに10年ほどかかります。
鉢植えは、小さな庭で育てるのにお勧めです。


oobaegonoki.jpg
オオバエゴノキ:
葉や花がエゴノキより大きく、円錐形の実をつけます。
山間によく育ち、樹高は約8mに育ちます。
伊豆七島、沖縄、東南アジアに生息します。


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは11月から4月中旬に行います。
湿り気のある肥沃な土壌と半日陰の環境を好みます。

植え付け時には植穴を大きく掘り、
掘り上げた土に腐葉土をたっぷりと漉き込んで水もちを良くします。
植え付け後は幹が曲がりやすいので支柱をたてておきましょう。

・鉢植えの植え替え
植え替えは落葉期の12月から4月の間に行います。

用土には赤玉土に腐葉土を6:4の割合で混ぜたものを使います。
エゴノキは生長がゆっくりなので、
頻繁に植え替えを行う必要はありません。


egonoki001.jpg
自然樹形がきれいです


■剪定と仕立て方

エゴノキは自然の樹形が美しいので、
あまり強い剪定は行わない方がよいでしょう。

生長も遅いので、込み入った枝を間引く程度で十分です。
伸びすぎてしまった枝を切る時は、根元から切り取るようにします。

樹形を整えたいときは、主幹に対して枝がほうき状に伸びるようにします。
剪定は、落葉期に行います。


■栽培管理

・水やり
庭植えでは特に必要はありません。
鉢植えでは、水切れを起こすと枝先が枯れてくるので注意が必要です。
鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
庭植えでは、寒肥に骨粉と油かすを混ぜた、
有機肥料を1月から3月間に与えます。

花後の7月には、緩効性の化成肥料を与えます。
鉢植えでは、3月に緩効性の化成肥料を寒肥として与えます。

花後には油かすと骨粉を混ぜた固形肥料を置き肥します。

・増やし方
挿し木、接ぎ木、種から増やすことができます。
種はピートモスや鹿沼土に播いておくと春に開花します。

園芸品種は挿し木で増やす方がよいでしょう。
新梢を15p程に切り、鹿沼土に挿しておきます。


■病害虫

カイガラムシやカミキリムシの幼虫に注意します。
カイガラムシはマシン油乳化剤で駆除します。

カミキリムシの幼虫は、
幼虫の空けた穴に殺虫剤を注入して駆除します。
 カテゴリ
 タグ

マンリョウの育て方

  •  投稿日:2015-11-21
  •  カテゴリ:花木
manryo001.jpg
マンリョウ(万両)は冬時期に赤い実を観賞する樹木です


・学名 Ardaisia crenata
・分類 常緑低木
・科名 ヤブコウジ科
・属名 ヤブコウジ属
・原産地 日本、朝鮮半島、中国、台湾、インドなど
・樹高 0.3m〜1m
・開花時期 7月上旬〜7月下旬
・果実鑑賞期 12月上旬〜3月下旬



[マンリョウの育て方]


■マンリョウの仲間の特徴

マンリョウは、江戸時代から人気の樹木で、
品種改良もそのころから繰り返されてきました。

班入りの葉のものや実の色にも変わったものがたくさんあります。
センリョウと並んで、お正月の縁起物としても欠かせない存在です。


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
関東よりも西の地域で栽培が可能です。

・品種選び
宝船:
ごく一般的に栽培されている品種です。
細長いキレのある葉はつややかです。
葉の濃い緑と光沢のある赤い実がとても鮮やかです。
株は大きく、丈夫で育てやすいのも魅力です。


manryo002[1].jpg
シロミノマンリョウ:
白い実をつける品種です。
葉は濃い緑色で光沢があり、ふちが鋸状になっています。

曙白鳳:
班入りの万両です。
新葉は白い班で埋め尽くされているようですが、
だんだんと緑色になり、白いふちだけが残ります。
実は赤色です。

紅孔雀:
班入りの品種で、紅葉を楽しむこともできます。
赤い実が付きます。



manryo001[1].jpg
マンリョウの花


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは5月か9月中旬から10月下旬に行います。
半日陰で、肥沃で水はけと水もちのよい土壌を好みます。

強い風が直接当たらない場所がよいでしょう。
植え付け時には掘り上げた土に腐葉土を混ぜておきます。

・鉢植えの植え替え
植え替えは2年に一度、5月に行います。

今植えている鉢よりもひと回り大きな鉢に植え替えを行います。
赤玉土と腐葉土を、8:2の割合で混ぜたものを用土として使います。


manryo003.jpg
生育とともに下のほうの葉が少なくなります


■剪定と仕立て方

枝数が少ないので剪定を行う必要はありません。
長く育てていると、葉のない幹の部分がどんどん長くなり、
頭でっかちで格好が悪くなります。

◎取り木の方法
そのような時は取り木を行って株を仕立て直します。
取り木は、幹の一部に2〜3pぶん皮をはぎ取ります。

皮をはぎとった部分を湿らせたミズゴケで覆い、
ビニールをかけて上下を縛ります。
2〜3か月で発根します。

発根したら親株から切り離し、
赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた土に挿して半日陰で育てます。


■栽培管理

・水やり
庭植えでは水やりの必要はありません。

鉢植えでは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
水を与えすぎると根腐れをおこし、水が足りないと葉が枯れてきます。

・肥料
庭植えでは2月から3月に牛糞や油かす、緩効性化成肥料を施します。
追肥は9月に緩効性の化成肥料を与えます。

鉢植えでは、3月と5月と9月の3回、骨粉と油かすを混ぜた固形肥料を置き肥します。

・増やし方
5月〜6月に挿し木で増やします。
また、種を播いて増やすこともできます。

種を播くときは、果肉を取り除いて赤玉土に播きます。
明るい日陰で乾燥に注意して育てます。
発芽までは3〜4か月かかります。


■病害虫

病害虫の心配はあまりありません。

■関連記事
・センリョウの育て方
 カテゴリ
 タグ

ハナミズキの育て方

  •  投稿日:2015-11-16
  •  カテゴリ:花木
hanamizuki004.jpg
紅葉も楽しめ、秋になると赤い実がかわいらしく、
夏時期の葉も美しく一年中観賞価値があります


・学名 Cornus florida
・分類 落葉高木
・科名 ミズキ科
・属名 ミズキ属
・原産地 北アメリカ東部、メキシコ北東部
・樹高 4m〜10m
・開花時期 4月中旬〜5月中旬
・紅葉時期 10月中旬〜11月中旬



[ハナミズキの育て方]


■ハナミズキの仲間の特徴

桜の花が終わった後、
新梢の展開に先駆けて大変華やかな花を咲かせます。

枝一杯に白や紅色の花がつき、とても見ごたえがあります。
花に見えるのは総苞片で、本当の花は総苞の中心にあるつぶつぶの部分です。

ハナミズキは明治に末期に当時の東京市長がワシントンに送った、
桜の返礼としてアメリカからやってきました。

日本に自生しているヤマボウシとよく似ているため、
当初はアメリカヤマボウシと呼ばれていました。

しかし、あまりに花が鮮やかで美しいため、
いつしかハナミズキと呼ばれるようになりました。

ハナミズキは丈夫で美しく、育てやすい樹木で、大変人気があります。


hanamizuki002.jpg
紅葉と実が美しいハナミズキ


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
北海道中央部よりも温かい地域で育てることができます。

・品種選び
チェロキー・チーフ:
赤系の花の代表品種です。
鮮やかな赤い花と紅葉で、庭が明るくなります。
丈夫で育てやすい品種です。

クラウド・ナイン:
白花の代表品種です。
大輪の白い花はとても華やかです。

レッドジャイアント:
日本生まれの赤系の品種です。
花径は10pもあり、花色は濃くとてもインパクトがあります。

チェロキー・サンセット:
薄いピンク色の花が咲きます。
ハナミズキには珍しい班入りの葉を楽しむ品種です。
新梢は赤く、次第に黄金色の班に変わっていきます。


hanamizuki003.jpg
白も綺麗です


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは11月中旬から12月中旬から3月末までの間に行います。
美しい花色を楽しむためには、日当たりのよい場所で育てます。

水はけのよい肥沃な土壌を好みます。
植穴を根鉢の2倍の大きさに掘ります。

掘り上げた土に堆肥を2〜3リットルと、
緩効性の化成肥料を一握り混ぜます。

土を少し戻してから株を置き、残りの土を埋め戻します。
植えた後は棒で土をつついて周囲の土となじませます。
若木の間はぐらつくので支柱をたてます。

・鉢植えの植え替え
植え替えも11月から3月の休眠期に行います。
ハナミズキはできるだけ大きな鉢で育てたほうが、
花が伸び伸びと咲き誇ります。

出来れば、10〜15号の鉢で育てたいものです。
植え替えも、大きな鉢の方が頻度が少なくて済みます。

10号以上の鉢で2〜3年おき、
50p以上の鉢なら5年間は植え替えの必要がありません。

用土には赤玉土に腐葉土を6:4の割合で混ぜ、
緩効性の化成肥料を混ぜておきます。


hanamizuki005.jpg
剪定は、しなくてもだいじょうぶです


■剪定と仕立て方

広い庭であれば、剪定は特に必要はありません。
込み入った枝を間引く程度で十分です。

庭のスペースが限られているときは、
樹高が2mになったら切り戻し、横枝を張らせます。


その後は冬時期に、
ひと回り小さくなるように伸びすぎた枝を切り戻します。


■栽培管理

・水やり
ハナミズキは水切れに弱いので、
庭上でも乾燥している時期は水を与えるようにします。

とくに、植え付けて2年以内の若い樹は、
水切れを起こさないように注意しましょう。

鉢植えでは、花時期は特に毎日水を与えます。
花が終わった後は、鉢の土の表面が乾いたら水を与えるようにします。


hanamizuki001.jpg
高さ10メートルにもなるそうです


・肥料
庭植えにしているときは寒肥に牛糞や油かす、
緩効性の化成肥料を11月中旬から12月下旬の間に施します。

鉢植えでは、油かすと骨粉の混じった固形肥料を、
休眠期の間と5月の花後、花芽をつくる8月ごろに置き肥します。

・増やし方
接ぎ木か挿し木で増やします。
種を植えても増やすことができます。


■病害虫

梅雨時期と秋にうどんこ病にかかることがあります。
ミラネシン水和剤で防ぐことができます。
若木のうちはカミキリムシの幼虫に注意します。
 カテゴリ
 タグ

マホニア・チャリティーの育て方

  •  投稿日:2015-11-13
  •  カテゴリ:花木
Mahonia Charity003.jpg
花が元気な色で美しいです


・学名 Mahonia×media charity
・分類 常緑低木
・科名 メギ科
・属名 ヒイラギナンテン属
・原産地 園芸品種
・樹高 2〜3m
・開花期 11月中旬〜1月下旬



[マホニア・チャリティーの育て方]


■マホニア・チャリティーの特徴

マホニア・チャリティー(Mahonia Charity)は、
花の少ない秋から厳冬期に鮮やかな黄色の花を咲かせてくれる庭木です。

花穂は30pにも伸び、とっても豪華です。
花はとても良い香りがします。

マホニア・チャリティーは、
ヒイラギナンテンとマホニアロマリーフォリアを、
かけ合わせて作った園芸品種になります。

■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
東北地方より西の地域で育てることができます。

・品種選び
ナリヒイラギナンテン:
11月ごろに5〜15pの花穂をつけ、黄色い花を咲かせます。
細く長く美しい葉も魅力的で、1年中観賞価値があります。
樹高はマホニア・チャリティーより低く1〜1.5mほどです。


Mahonia Charity002.jpg
小さい花が連なっているのも可愛いです


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは休眠期の3月上旬から4月下旬か、
10月上旬から11月下旬に行います。

日当たりのよい場所でも、半日陰でもよく育ちますが、
日当たりが悪すぎると徒長してしまいます。

生育力が大せいで、すぐに大きくなるので、
広い場所に植え付けたほうがいいでしょう。

水はけがよく、肥沃な土壌を好みます。
植穴は幅も深さも根鉢の2倍大きく掘ります。

掘り上げた土には腐葉土と完熟堆肥を混ぜます。

植え付けた後はたっぷりと水を注ぎ、棒で土を押さえて固めます。
ぐらつくようなら支柱を添えておきます。

・鉢植えの植え替え
植え替えは3月上旬から4月下旬に行います。
赤玉土に腐葉土と完熟堆肥を、
6:3:1の割合で混ぜたものを用土に使います。

鉢底には石を敷き、水はけを良くしておきましょう。
植え付け後は、しっかりと水を与えるようにします。


Mahonia Charity004.jpg
1本立ちにならないよう剪定すると綺麗です


■剪定と仕立て方

マホニア・チャリティーは分枝しにくく、放任すると1本立ちになります。
樹形をコンパクトに仕立てたいときは若いうちに低い位置で剪定します。

剪定は花後の1〜2月に行います。
花柄から2節目もしくは3節目の上で枝を切ります。

細い枝は残しておきます。
年に2〜3回枝が伸びてくるのでバランスを見て剪定を行います。


■栽培管理

・水やり
庭植えは、夏時期に乾燥している場合のみ与えるようにします。
鉢植えでは乾燥に注意し、鉢の土が乾いたら水を与えます。

5月〜9月は与える水の量を多めにします。
冬に花を咲かせるので、他の花の鉢よりも冬時期の土はよく乾燥します。

冬時期の水やりには注意が必要です。

・肥料
肥料は油かすと骨粉を混ぜた有機肥料を施します。
4月上旬から5月下旬と11月上旬から12月下旬に施します。

庭植えでは、よく生長しているときは、
11月頃に施す寒肥は与えなくても良いでしょう。

庭植えでは、春に与える肥料はリン酸成分を多めにします。

・増やし方
マホニア・チャリティーは挿し木で増やすことができます。
初夏に新梢を15pくらいに切り、赤玉土に挿すと容易に発根してくれます。


Mahonia Charity001.jpg
マホニア・チャリティーの実


■病害虫

マホニア・チャリティーは病害虫の被害が少ない庭木です。
鉢植えでは、新梢の柔らかい葉を、
食害する虫がつくことがあるので見つけ次第捕殺しましょう。
*写真協力=季節の花300さま
 カテゴリ

センリョウの育て方

  •  投稿日:2015-11-11
  •  カテゴリ:花木
senryo-w003.jpg
センリョウは淋しい冬の庭に赤い実で彩りを添え、
お正月飾りとしても欠かすことができない植物です


・学名 Chloranthus glaber
・分類 常緑低木
・科名 センリョウ科
・属名 センリョウ属
・原産地 日本、朝鮮半島、中国、台湾、インド、マレーシアなど
・樹高 0.5m〜0.8m
・開花時期 5月上旬〜6月中旬
・果実鑑賞期 11月中旬〜1月下旬



[センリョウの育て方]


■センリョウの仲間の特徴

赤い実をつける樹木のなかで、
センリョウ、マンリョウ、アリドオシを寄せ言えした鉢は、
千両万両有通し」といって縁起物になっています。

株立ち上に育ち、初夏に枝の先端に黄緑色の小花を咲かせます。
花は地味で目立ちませんが、
葉は濃く艶やかな緑の葉が美しく、観賞価値があります。


senryo-w002.jpg
センリョウの蕾


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
関東よりも西の地域で栽培が可能です。

・品種選び
センリョウ:
一般的にセンリョウとして栽培されている品種です。
冬時期になるとたくさんの赤い実をつけます。


senryo003.jpg
キミノセンリョウ:
センリョウよりも実付きは悪いのですが、
艶やかな黄色の実はとても美しいです。

ムラサキセンリョウ:
紫色の実をつける品種です。


hitorisizuka (1).jpg

hitorisizuka (2).jpg
ヒトリシズカ:
山野草の一種で、春になると白いブラシのような花を咲かせます。
源義経が愛した静御前が一人たたずんでいる姿を連想することが、
名前の由来になっています。

■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付け時期は5月上旬から6月中旬か、
9月中旬から10月中旬に行います。

もともと林に自生している樹木なので、明るい日向を好みます。
湿り気のある肥沃な土壌が適しています。

植え穴を掘り上げたら土には腐葉土を混ぜて埋め戻します。

・鉢植えの植え替え
植え替えは3月下旬から4月上旬に行います。
センリョウを育てていると、
地表から勢いよく竹の子のような新芽が出てきます。

この新芽が出てこなくなり、
古い枝が垂れ下がってくるようになったら植え替え時です。
赤玉土と腐葉土を8:2の割合で混ぜたものを用土として使います。


senryo002.jpg
古い枝は根元から切り落とすと実がよくなります


■剪定と仕立て方

センリョウは地下茎から新しい新芽が伸びていきます。
枝が古くなると実がつかなくなってくるので、
古い枝は根元から切り落とします。
剪定は12月から1月の休眠期に行います。


■栽培管理

・水やり
庭植えでは水やりの必要はありません。
鉢植えでは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
庭植えでは2月から3月に株もとに牛糞や油かす、
または緩効性化成肥料を施します。

追肥として、9月に緩効性の化成肥料を施します。
鉢植えでは、3月、5月、9月から10月に、
油かすと骨粉の混ざった玉肥を置き肥します。


senryo001.jpg
紅葉もきれいです


・増やし方
5月〜6月に挿し木で増やします。
温かな室内であれば、正月の生け花に使った枝を挿すこともできます。

挿し穂は葉を4枚残し、葉の先端の1/3を切り落とします。
30分ほど水揚げを行い、10p程に挿し穂を切ります。

赤玉土に挿し、水を与えた後鉢ごとポリ袋に包んで密閉します。
明るい日陰で管理すると、3か月ほどで発根します。


■病害虫

病害虫の心配はあまりありません。
 カテゴリ
 タグ

マンサクの育て方

  •  投稿日:2015-11-09
  •  カテゴリ:花木
mansaku06.jpg
糸を束ねたような花はユニークで原種は黄色の少し地味な花ですが、
品種改良された園芸種は赤系統や花付きが良く鮮やかなものがあります


・学名 Hamamelis japonica
・分類 落葉小高木
・科名 マンサク科
・属名 マンサク属
・原産地 日本
・樹高 3m〜5m
・開花時期 1月中旬〜3月中旬
・紅葉時期 11月上旬〜12月中旬



[マンサクの育て方]


■マンサクの仲間の特徴

マンサクは寒さが厳しい冬時期に他の花に先駆けて開花します。
「まず咲く」花という意味合いから、
「マンサク」という名前がつきました。

また、マンサクは漢字で「満作」と書きます。
マンサクの開花状況でその年の稲の収穫量を占っていたのです。

春を待つ気持ちを和ませてくれる庭木です。


mansaku07.jpg
雪にも負けず


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
沖縄県以外の日本各地で栽培できます。

・品種選び
パリダ:
花が大きく、甘い香りがします。
マンサクの中では鮮やかなたたずまいの品種です。
樹高は3mほどに育ち、枝は横に広がります。

イエレナ:
橙色の花が特徴的です。
他のマンサクよりも少し開花時期が早く、花には芳香があります。
花は時間が経つと色が濃くなって行きます。

秋には紅葉を楽しむことができます。
オレンジ色に黄色と紅色が混じり大変見応えがあります。

ディアン:
赤系の花の中では大きな花を咲かせる品種です。
開花時期は他のマンサクよりもやや遅く、2月から咲きはじめます。
オレンジや紅色の紅葉を楽しむことができます。

アーノルド・プロミス:

花付きが良く、大きく芳香のある黄金色の花を咲かせます。
開花時期は遅く2月末から咲きはじめます。
枝が斜め情報に伸びていき、樹形が美しくととのいます。


mansaku02.jpg
アカバナマンサク


■植え付け・植え替え

・植え付け
2月中旬から3月下旬か10月上旬から11月下旬の植え付けを行います。
日当たりがよく、肥沃で水はけと水もちのよい土壌で、
冷たい風が直接当たらない場所に植え付けます。

植穴を根鉢よりも大きめに掘り、
掘り上げた土の半分の量の腐葉土を混ぜます。

植え付けた後は土を棒でついてよく固め、
根元を腐葉土や敷き藁で覆って乾燥を防ぎます。

植え付け後、樹がぐらつくようであれば支柱を添えます。

・鉢植えの植え替え
植え替えは2月中旬から3月下旬もしくは10月上旬から11月下旬に行います。

よく花が咲いた年にその後の生長が悪い時は、
一回り大きな鉢に植え替えます。
赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜたものを用土として使います。


mansaku01.jpg
マンサクの花芽


mansaku05.jpg
花のアップ


■剪定と仕立て方

マンサクは剪定を行わなくても自然に樹形が整います。
主幹を1本伸ばし、2メートルまでは支柱をたてて育てていきます。

剪定は花後すぐに行います。
樹形が卵型になるように、横に張り出している枝は小枝の上で切ります。

真上方向に伸びている立ち枝や、交差している枝は根元から切ります。
枝ばかりが伸びて花が咲かなくなったときは根切りを行います。

株を中心に直径40p〜50pの範囲で、
スコップをたてに4〜5箇所突き刺し、根の一部を切ります。


■栽培管理

・水やり
庭植えでは、長い間雨が降らないときは与えるようにします。
鉢植えでは水切れに注意し、
鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
庭植えでは生育が良い場合は与えなくてよいでしょう。
花付きが悪い時は2月ごろに根元に堆肥を施すか、
4月から5月の間に緩効性の化成肥料を施します。

堆肥を施すときは、株から少し離れたところに穴を所々掘り、
堆肥を入れて土と混ぜます。
鉢植えでは2月上旬から3月下旬に緩効性の化成肥料を施します。


mansaku04.jpg
マンサクの実


・増やし方
マンサクは接ぎ木で増やすことができます。
3月にイスノキを台木にして接ぎ木を行います。

春に種を播いても良いでしょう。
種にはすぐに発芽するものと、発芽まで1年かかるものがあります。
発芽後、3〜4年で開花します。

挿し木は6月〜7月に緑枝の密閉ざしで行います。
ただ、挿し木は成功率が低くあまりお勧めの方法ではありません。


■病害虫

乾燥するとカイガラムシの被害に合いやすくなります。
冬にマシン油乳剤を1か月おきに2回施し予防します。
 カテゴリ
 タグ

プンゲンストウヒの育て方

  •  投稿日:2015-11-06
  •  カテゴリ:花木
Picea pungens.jpg
プンゲンストウヒは銀青色の葉が美しいコニファーの1種です
ドイツトウヒはクリスマスシーズンになると、モミの木の代用して販売されています
樹高約50pの苗木は、5000円くらいで販売されています


・学名 Picea pungens
・分類 常緑低木〜高木(針葉樹)
・科名 マツ科
・属名 トウヒ属
・原産地 アメリカ、カナダ他
・樹高 5m〜10m



[プンゲンストウヒの育て方]


■プンゲンストウヒの特徴

プンゲンストウヒは耐寒性が強く、雪景色がよく似合う樹です。
クリスマスシーズンだけでなく、
6月〜7月の新梢の時期の葉はとても観賞価値があります。

生長が遅いので、玄関のウエルカムツリーにしても素敵です。


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本各地で栽培が可能です。
耐寒性が強く寒冷地でも越冬できます。

・品種選び

ドイツトウヒ:
クリスマスツリーによく使われる品種です。
樹形は自然に円錐形にととのっていきます。

プンゲンスホプシー:
青色を帯びた葉が美しい品種です。
8mほどに生長しますが、存在感があり庭のシンボルツリーに最適です。

プンゲンスコースター:
銀青色の葉が美しい品種です。
生長が遅いので、スペースの限られる庭や鉢植えに向いています。


■植え付け・植え替え

・植え付け
プンゲンストウヒの植え替えは休眠期である11月〜3月の間に行います。
日当たりのよい、肥沃な土地を好みます。

乾燥には強いのですが、
暑さには弱く高温では葉が日焼けすることがあります。

植え付け時には植穴を根鉢よりも2倍広く深く掘り、
掘り上げた土の半分の量の腐葉土を混ぜます。

土を少し戻した後に苗木を据え、しっかりと埋め戻します。
植え付け後は水を与えます。
若木は芯がまっすぐに伸びて行かないため、
樹高が2mを超えるまでは添え木をします。

・鉢植えの植え替え
植え替えは11月〜3月末の休眠期に行います。
プンゲンストウヒは1mを超えるまでは生長が遅いので、
若木の間は頻回に植え替えを行う必要はありません。

鉢に根がまわったらひと回り大きな鉢に植え替えを行います。
赤玉土に腐葉土を6:4で混ぜたものを用土に使います。

鉢底に小石を敷き詰め、水はけを良くしておきます。
土を1/3の深さまで入れた後苗木を据え、
残りの土を鉢の8分目まで入れます。

植え替えた後は水をたっぷりと与えます。
樹高が2mになるまでは支柱を添えておきます。


■剪定と仕立て方

プンゲンストウヒは自然に円錐状に樹形が整います。
剪定は1月〜2月に行います。
樹形を乱す、徒長した枝を根元から切り落とします。

主幹の1〜2年枝に上方向に力強く徒長枝が生えてきます。
このような枝を根元から切ります。

側枝から伸びる徒長枝は先端の一番長い1年枝を切り落とします。
プンゲンストウヒは生長が遅いのですが、非常に大きく育ちます。

刈り込みには弱いので、コンパクトに仕立てたいときは、
早いうちから毎年樹高を切り詰めていきます。


■栽培管理

・水やり
乾燥に強いので庭植えでは特に必要はありません。
鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
プンゲンストウヒは年に一度しか生長をしません。
芯が年に20p以上生長しているのであれば肥料は必要ありません。

それよりも生長が遅いようであれば3月ごろに緩効性化成肥料を施します。

・増やし方
接ぎ木で増やすことができますが、一般家庭では難しいでしょう。


■病害虫

ハマキガが発生することがあります。
枝におがくずを固めたような塊が見えたら、
その中にハマキガが潜んでいます。
殺虫剤をしみこませるように散布します。
 カテゴリ

ホーリーの仲間の育て方

  •  投稿日:2015-11-04
  •  カテゴリ:花木
Chinese holly (2).jpg
欧米では、ホーリー、ヒイラギは、赤い実は情熱や幸福を表し、
クリスマスシーズンに欠かせない神聖なものです。


・学名 Ilex spp
・分類 常緑低木〜高木
・科名 モチノキ科
・属名 モチノキ属
・原産地 世界の温暖帯
・樹高 2m〜6m
・開花時期 5月中旬〜6月中旬
・果実熟期 11月中旬〜2月下旬



[ホーリーの仲間の育て方]


■ホーリーの仲間の特徴

欧米にとってホーリーはクリスマスシーズンに欠かせない神聖なものです。
冬に生き生きとした緑色の葉は邪気を払って永遠をもたらすとされ、
赤い実は情熱や幸福を表すとされています。

クリスマスシーズンになると、
どの家庭でも、枝をそのまま飾ったりリースにして扉に飾ります。

ホーリーの仲間にはたくさんの種類があります。
真っ赤な実をたくさんつけるもの、葉にあまりとげのないもの、

班入りの葉の模様が際立って美しいものなどが、
冬時期の彩りの少ない庭を華やかにしてくれます。

ホーリーは雄雌異株のため、赤い実を楽しむためには、
雄株と雌株の両方を植える必要があります。

■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本中どこでも栽培が可能です。

・品種選び
アメリカンホーリー:
樹高は20mほどにも育ちます。
葉は光沢があり、鋭い鋸歯状です。

ペルニーヒイラギ:

中国原産のホーリーです。
葉が小さいのが特徴です。
生垣にも向いています。

・チャイニーズホーリー
バーフォーディー:
たくさんの実をつけます。
葉は鋸歯ではなく光沢があります。

オースプリング:
黄色の班が入った葉は縦にカールしユニークな姿になります。
紅千鳥:とげのない濃い緑の美しい葉で、実の付きが良い美しい品種です。

・イングリッシュホーリー
アルゲンティア・アルギナータ:
鋸歯状の葉に黄色の班が縁取りのように入ります。
シルバー・キング:
鋸歯状の葉に白く美しい縁取りが入ります。

・交雑種
ブルー・プリンセス:
青みを帯びた葉が美しい品種です。
プリンセスは雌株で、雄株はブルー・プリンスと言います。

サニー・フォスター:

珍しい黄葉のホーリーです。


hiragi (1).jpg
ヒイラギの花


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは4月上旬から5月中旬、
もしくは9月上旬から10月中旬に行います。

肥沃な土壌と日当たりのよい場所か、
午前中だけ日が当たるような場所を好みます。

植え付け時は植穴を大きく掘り、
掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込んで水はけを良くしておきます。

根に対して枝が多い時は、植え付ける前に、
込み入っている枝を根元から切り落としておきます。

植え付けた後は水をたっぷりと与え、
腐葉土やピートモスでマルチングしておきます。

・鉢植えの植え替え
鉢植えは4月から5月中旬か9月から10月上旬に行います。
根を抜き取った後、根鉢の表面を1/3ほど崩し、
古い根を切り取って整理します。

用土は赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜて作ります。


hiragi (2).jpg
ヒイラギの実


■剪定と仕立て方

雄株は7月と12月に剪定を行います。
雌株は7月は花後に当たるため、
この時期の剪定は実付きを悪くしてしまいます。

雌株の剪定は3月か11月から12月に、樹形を乱す枝を切ります。
強い剪定を行うのであれば3月に行います。
強い剪定の後はしばらく実付きが悪くなります。


■栽培管理

・水やり
庭植えは水やりは必要ありません。
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

・肥料
庭植えは寒肥として2月上旬から3月中旬の間に、
骨粉と油かすを6:4の割合で混ぜた有機肥料を施します。

追肥としては、6月上旬と8月下旬から9月上旬に、
有機肥料を寒肥の半分の量施します。

肥料は木の大きさによって量を加減します。

鉢植えでは、油かすと骨粉を混ぜたものか、
固形の油かすを肥料として与えます。

寒肥は2月上旬から3月中旬にあたえ、
追肥は6月上旬と8月下旬から9月上旬に施します。

・増やし方
種を播いても増やすことができますが、挿し木の方が簡単です。
6月下旬から8月上旬に、新梢を赤玉土に挿します。


■病害虫

夏時期は黒斑病やすす病に注意が必要です。
カイガラムシが付くこともあります。

カイガラムシには1月から3月の間にマシン油乳剤を散布します。
黒斑病やすす病にはチオファネートメチル剤、
アンバム剤、有機銅水和剤が有効です。
*ホーリー、ヒイラギの写真は取材中です。
 カテゴリ
 タグ

イトスギの育て方

  •  投稿日:2015-11-02
  •  カテゴリ:花木
itosugi (2).jpg
丈夫でよく生長し、観賞価値も高くシンボルツリーにふさわしい樹木、
冬でも葉は美しい色を保ってくれます


・学名 Cupressus
・分類 常緑高木(針葉樹)
・科名 ヒノキ科
・属名 イトスギ属
・原産地 北アメリカ、メキシコ他
・樹高 5m〜8m



[イトスギの育て方]


■イトスギの特徴

イトスギの葉は思わず撫でてしまいたくなるほど手触りが良いです。
イトスギはコニファーの中でも芳香が最も強い品種です。
コニファーの芳香はフィトンチットという成分が含まれ、癒しの効果が期待できます。

ゴールドクレストやブルーアイス、サルフレアはクリスマスツリーにしても素敵です。
モミの木のように葉がチクチクしないので飾り付けも楽にできます。


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
東北地方より西の地域で栽培が可能です。


Gold Crest.jpg
育てやすく樹形も整いやすいゴールドクエスト


・品種選び
ゴールドクレスト:
明るい黄緑色の葉が美しい人気の樹木です。
生育力旺盛で樹形も自然に整うので育てやすい樹木です。
クリスマス時期はクリスマスツリーとしても良く利用されています。

ブルーアイス:
優れた方向と美しい銀青色の葉が魅力です。
生長が早く、夏も冬も葉色が変わらず通年美しい姿を保ってくれます。
クリスマスツリーとしても人気の樹木です。

サルフレア:
明るい緑色の葉は「サルファーイエロー」という色彩用語に使われています。
ブルーアイスよりも生長が遅いので、栽培スペースの限られる庭にも安心して植えることができます。
クリスマスツリーとして使うこともできます。

スエンズゴールド:
葉は黄金色で、細長い樹形に育ちます。
ロケットのような個性的な姿が魅力です。

ピラミダリス:
青銀色の葉は美しく、強い芳香があります。
新梢の時期は葉が白い粉をふき、一層見応えがあります。
ブルーアイスよりも細身です。


itosugi (1).jpg
緑の良い香りがしてきます


■植え付け・植え替え

・植え付け
植え付けは3月か11月に行います。
土質は特に選びませんが、日当たりがよく水はけのよい、
直接強い風が当たらない場所を好みます。

生長がはやいのである程度スペースを用意して植えたほうがよいでしょう。
根鉢の倍の大きさに植え穴を掘ります。
掘り上げた土には、緩効性の化成肥料と腐葉土を混ぜておきます。

イトスギはポットで売られていることが多いので、
ポットから抜き取った後は根を傷めないように植え付けます。
植え付けた後は水をたっぷりと与えます。

・植え替え
鉢の植え替えも3月か11月に行います。
イトスギは生長が早く、特にブルーアイスは鉢植えにはあまり向きません。
そのほかの品種も2年に1度は植え替えを行います。

赤玉土の小粒と腐葉土とパーライトを6:3:1の割合で合わせたものを用土にします。
今植えている鉢よりもひと回り大きな鉢を用意します。

鉢底に小石を入れて水はけを良くしておきましょう。
植え替え後は日当たりのよい場所で管理します。


■剪定と仕立て方

イトスギは耐寒性には優れていますが高温多湿の日本の夏は苦手です。
剪定で枝をすいて風通しを良くしておきます。

剪定時期は3月か6月〜7月です。
剪定は円錐状の樹形を保つようにし、樹形を乱す枝を切るようにします。

外側の枝を残すと樹形が横に広がってしまうので、
内側の枝を残して外側の枝を切るようにします。

剪定ばさみで切ると、葉が茶色くなります。
強い剪定でなければ手で枝先を摘み取っていきます。


■栽培管理

・水やり
乾燥気味の方が根がよく張るので庭植えでは水やりは必要ありません。
鉢植えでは鉢の土の表面が乾いたら水を与えます。

・肥料
庭植えでは特に必要がありません。
鉢植えでは、3月、6月、11月に緩効性の化成肥料を少しだけ施します。
鉢植えの肥料は、少量の肥料成分が一年中聞いている状態を目指します。

・増やし方
挿し木(密閉ざし)で増やすことができます。
充実したわ鍵を8cmほどに切り、水揚げをした後赤玉土に挿しておきます。

挿し木をした鉢にU字型の針金を2本、十字になるように渡します。
鉢をビニール袋に入れ、口を針金の上で結んでおきます。
挿し木は日陰で管理します。


■病害虫

害虫の被害はあまり心配いりません。
 カテゴリ
 タグ

ランタナの育て方

  •  投稿日:2015-10-31
  •  カテゴリ:花木
Lantana.jpg
生命力が強く、丈夫で育てやすく剪定も容易です、
ガーデニング初心者さんにもお勧めの愛らしい花木


・学名 Lantana spp
・分類 常緑低木
・科名 クマツヅラ科
・属名 ランタナ属
・原産地 熱帯アメリカ・南アメリカ
・樹高 1m
・開花期 5月上旬〜11月下旬



[ランタナの育て方]


■ランタナの特徴

ランタナは漏斗状の小花が手まりのように集まって咲く愛らしい花です。
七変化とも呼ばれ、花は色を変えながら、初夏から秋の終わりまで楽しませてくれます。

屋内であれば一年中花を楽しむことができます。
ランタナは種類が豊富で低木のものやほふく性に枝を伸ばすものがあります。

生命力が強く、丈夫で育てやすいので、
ガーデニング初心者にもお勧めの庭木です。


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本各地で栽培が可能です。
関東以西の地域では屋外で越冬することができます。
それ以外の地域では、冬は室内に取り込みます。

・品種選び


kamaraLantana.jpg
ランタナ・カマラ:
熱帯アメリカ原産の品種です。
花色が変化していくので「七変化」という和名がついています。
黄色や橙色の花が赤く変化していく様はとてもユニークです。


Confetti.jpg
ランタナ・コンフェッティ:
ランタナ・カマラの園芸品種で花色が黄色から薄い桃色、
さらに濃い桃色へと変化していきます。


BARIEGATA.jpg
ランタナ・バリエガータ:
班の入った葉が美しい品種です。
黄色の花と葉のコントラストが見事です。


kobanoLantana.jpg
コバノランタナ:
南アメリカ原産の品種です。
ほふく性に枝を伸ばしていきます。
グランドカバーや擁壁など多彩な使い方ができます。

本来は薄桃色の花ですが、白や黄色、青系などの園芸品種があります。
花や葉はランタナ・カマラより小ぶりです。


■植え付け・植え替え

・植え付け
ランタナ・カマラは最低気温が3度以上、
コバノランタナは最低気温が0度以上で屋外で越冬可能です。

半日陰でも育ちますが、
日当たりのよい場所の方がよく花を咲かせます。

植え付けは5月上旬から9月下旬に行います。
植え付け時には植穴を根鉢の2倍の大きさに掘り、
掘り上げた土に腐葉土と牛糞堆肥を混ぜます。

植穴に用土を少し入れてから苗を置き、植穴を埋め戻します。
植え付け後はしっかりと水を与えます。

・鉢植えの植え替え
鉢の植え替えは6月上旬から9月下旬に行います。
ランタナは生育力が大せいなので、毎年植え替えを行う必要があります。
植え替え時にはひと回り大きな鉢に植え替えを行います。

用土は赤玉土に腐葉土を7:3の割合で混ぜたものを使います。
夏時期は屋外で育てますが、霜が降りる地域では冬は室内で楽しみましょう。


Lantana (2).jpg
好みの樹形が作れるのも楽しいです


■剪定と仕立て方

ランタナ・カマラは自然形に仕立てますが、
刈り込みにも耐えるので好みの樹形に仕立てることもできます。

コバノランタナはほふく性の特徴を生かし、
擁壁やグランドカバーなどアイデア次第で多彩な楽しみ方ができます。

植え付けた後は剪定を繰り返すと枝をたくさん伸ばしていきます。
新梢の先に花を咲かせるため、枝数が多いほど多くの花を咲かせます。

花後は枝を切り戻します。
枝を切り戻すと新しい枝が伸び、長く花を楽しむことができます。
徒長枝は根元から切り落とします。


■栽培管理

・水やり
庭植えは夏時期に乾燥がひどい時のみ水を与えます。
鉢植えでは水切れに注意が必要です。
鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。

・肥料
植え替えや植え付けを行った時に緩効性の化成肥料を施します。
花が咲いている間は2週間に一度液体肥料を与えます。

・増やし方
6月から9月までは挿し木で容易に増やすことができます。
赤玉土に挿しておくと、1か月ほどで発根します。
夏時期は種を植えて増やすこともできます。


■病害虫

初夏から秋の終わりの花の時期には、
アブラムシやハダニがつくことがあります。
害虫を見つけたら殺虫剤で退治します。
 カテゴリ
 タグ

クレマチスの育て方

  •  投稿日:2015-10-25
  •  カテゴリ:花木
Clematis.jpg


・学名 Clematis spp
・分類 落葉または常緑つる性低木または宿根草
・科名 キンポウゲ科
・属名 センニチソウ属
・原産地 ニュージーランド他
・樹高 1m〜5m
・開花期 四季咲きグループ:4月中旬〜10月下旬
     一季咲きグループ:4月上旬〜下旬
     冬咲きグループ:10月中旬〜3月下旬



[クレマチスの育て方]


■クレマチスの特徴

クレマチスのクレマはギリシア語でツルを意味します。
その名の通りクレマチスはほとんどがツル性の植物で、
イギリスではつる性植物の女王と呼ばれています。

主に北半球に繁殖していて、
世界中に250〜300種、日本には20種類が自生しています。

丈夫で育てやすく可憐な花は、
バラなどとの組み合わせてアーチにしたりと、
ガーデニングにはなくてはならない存在です。

クレマチスは花の付き方で3つの種類に分けられます。
花の咲き方も、一季咲きのもの、
四季咲きのもの、冬咲きのものがあります。

花の形、色、大きさ共にとても多彩な種類があり、
庭のどのシーンにどんな花を合わせるのか品種選びも楽しみの一つです。


Clematis003.jpg
クレマチスは品種が豊富です


■栽培適地

一般種は日本全国どこでも栽培が可能です。
冬咲きの品種は関東地方より西の地域で栽培が可能です。


■品種の選び方

・旧枝咲き系(早咲きで一季咲きが多い)


Clematis armandii (2).jpg
アーマンディ:
早春に3〜6cmの白い花を咲かせます。
中国やベトナム原産で、花は株によって若干違いがあり、
好みのものを見て選ぶとよいでしょう。

生育力旺盛で、フェンスなどダイナミックな仕立てによく合います。
遠くからでもわかるほど強い芳香があります。


montana.jpg
モンタナ・ルーベンス:
中国に自生するモンタナ種で、
薄いピンクの花弁が4枚平たく花開きます。
花付きが良く、全盛期には株が花で覆われてしまうほどです。
丈夫で生育力旺盛で、良い香りがします。

・新枝咲き系(遅咲きで四季咲き性)


Diana, Princess.jpg
プリンセス・ダイアナ: C)あなたの街のお花屋さんイングの森
ショッキングピンクのチューリップ系の細い花がとてもチャーミングです。
剪定すると、何度も花を楽しむことができます。
ツルもたくさん伸び、華やかです。
丈夫で育てやすい品種です。


roguti.jpg
篭口(ロウグチ):
花径は4〜6pで、薄紫の細長いベル状の花がうつむいて咲きます。
日本で生まれたとても清楚な花です。

半立ち性で花持ちがよく、切り花としても人気があります。
花付きが良く、何度も花を咲かせてくれます。

・旧新枝咲き系(遅咲きで四季咲き性)


tessen.jpg
テッセン:中国に自生する原種で、6〜10pの花を咲かせます。
テッセンの事を、クレマチスの和名だと思っている人もいますが、
クレマチスの中の1種にすぎません。
乳白色で、紫色の雄しべが花弁のように変化しています。


Jackmanii.jpg
ジャックマニー:
大きな剣弁型の紫色の花は、とても鮮やかで目をひきます。
ツルの伸びが早くフェンスなど、ダイナミックに仕立てるのがよく似合います。
生育旺盛で花付きも良く、庭を鮮やかに彩ってくれます。

・冬咲き系

ユンナンエンシス:冬咲きのクレマチスの中で一番人気の品種です。
夏は美しい葉を茂らせて庭の名わき役になってくれます。

12月になると小さな釣鐘上の花をたくさん咲かせ、庭の主役に躍り出ます。
大変鮮やかな上、丈夫で育てやすいのが魅力です。

カリシナ:
花期は10月〜3月と長く咲いてくれますが、
厳冬期は開花が一休みします。

一重の白い花で、内側に赤紫の斑点があります。
うつむいて咲く花はとても可憐です。

花付きが良く、花もちも良く、
花後の種もかわいらしい魅力的な品種です。

・木立性クレマチス

インテグリフォリア・ブルーベル:
5月〜10月に3〜4pの青紫色の花を咲かせます。
ベルのようなうつむきかげんの花がかわいらしい品種です。

デュランティー:
5月〜10月に大輪の紫色の花が横向きに咲きます。
木立性ですが草丈が1.5mほどになるので支柱が必要です。
切り花としても人気があります。


■植え付け・植え替え

・植え付け
12月〜3月に苗を入手します。
鉢底から根が少し見える生育のよい鉢を買い求め、
一年はそのまま育てて翌年に植え付けます。

植え付けも12月〜3月に行います。
植え付ける株は、充実した枝を残し、
古い枝は節と節の間で切り落とします。

あらかじめ腐葉土と緩効性の肥料を用意しておきます。
植穴は根鉢よりも二回りほど大きく掘り、
掘り上げた土に腐葉土と緩効性の肥料を混ぜておきます。

植穴に土を戻し、根鉢を軽くほぐした株を置きます。
新芽が隠れるくらいに土を埋め戻します。
植えたところが分かるように、支柱などを立てておきます。

・鉢植えの植え替え
小苗は根を触られるのを嫌うので、
1年鉢のまま育てたものを植え替えます。

クレマチスの根はまっすぐ深く伸びるので、鉢は深いものを用意します。
植え替えは12月〜3月の間に行います。
深植えにするのがポイントです。


Clematis armandii.jpg
強い香りのアーマンディ


■剪定と仕立て方

・旧枝咲き系
前の年に伸びたツルの節から、
新しいツルを伸ばして花を咲かせます。

花後に1節を残して剪定します。
その後に伸びたツルはそのままにしておきます。

・新枝咲き系
前の年に伸びた枝は枯れてしまい、
新しい芽が毎年地中付近から伸びていきます。

伸長を続けながら次々と花を咲かせていきます。
全体の8割程度の花が咲いたら、思い切った剪定を行います。

全体の1/3を残して切り戻すと、再びツルが伸びて花を咲かせます。
この作業を繰り返すと、10月まで2〜4回花を咲かせてくれます。

・旧新枝咲き系
去年のつるから新しいツルを伸ばして花を咲かせます。
全体の8割ほどの花が咲いたら切り戻します。

剪定に強弱をつけると開花時期が長くなります。
剪定を繰り返すと10月までに2〜3回花を楽しむことができます。


Clematis.jpg
剪定方法は品種により異なるので確認してから剪定しましょう


■栽培管理

・水やり
庭植えではほとんど必要がありません。
鉢植えは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

夏は1〜2日に一度、
冬は2〜3日に一度を目安に水やりをします。

・肥料
花期の長いものは液肥を月に2〜3回与えます。
どの品種も、花が咲き終わったらお礼肥として固形の油かすを施します。


Clematis001.jpg

Clematis002.jpg
クレマチスの実


・増やし方
挿し木や種まきで増やします。
挿し木は花後に伸びて充実した新梢をパーライトに埋めておきます。
節を埋めておくのがポイントです。


■病害虫

アブラムシが発生することがあります。
発生したら浸透移行性の殺虫剤を根元にまきます。

■クレマチスのわかりやすい育て方
・クレマチスの苗が枯れる理由は?
・クレマチスを増やす方法は?
・クレマチスの花が咲かない理由は?
・クレマチスの剪定方法は?
 カテゴリ
 タグ



管理人=fuji 野菜栽培19年♪
「猫の額 菜園」で、
野菜や果樹を栽培中!
土と植物からエネルギーをもらっています♪

〒メール

にほんブログ村 花ブログ 果樹・野菜(家庭菜園)へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ
PVランキング

カテゴリ
最近の記事


リンク集
検索ボックス
 
●写真協力
・写真素材 フォトライブラリー
・草花写真館
・季節の花300
Add to Google
My Yahoo!に追加
ブログランキング
ランキングはこちらをクリック!
「ポイント・マイル」ブログランキング参加中
相互リンク