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家で育てたい果樹のナンバー3です


ナシ(梨)には日本ナシ、西洋ナシ、中国ナシの3種類があります。
日本ナシの自生地は中部地方以南、朝鮮半島、
西洋ナシの自生地はヨーロッパ中部、地中海沿岸、
中国ナシの自生地は中国北東部になります。

日本のナシ(梨)には、「赤梨」と「青梨」があり、
赤梨は「豊水」や「幸水」のような皮が茶色いナシで、
青梨は「二十世紀」に代表される皮が緑のものです。

ナシは日本書紀にも書かれている5果のひとつです。
果実の食感がシャリシャリしているのが特徴的です。

ナシの果実はリンゴと同じぐらいな大きさの割には、
短期間で収穫ができるので、秋の味覚の一つとして人気が高い果樹です。

20世紀前半はニ十世紀と長十郎が生産量の大半を占めていました。
しかし戦後は幸水、新水、豊水の3品種が登場したため、
長十郎の生産量は昔よりかなり少なくなってきました。


arrow46-011.gif栽培ポイント
1.夏の乾燥に注意し、気候にあった品種を選びます
2.棚仕立てにすると管理が楽になり、収穫量も増えます
3.枝の先端は芽かきをして、実をならせないようにします



[ナシ 庭植えの育て方]


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
日本ナシは東北地方南部以南の地域が適しています。
西洋ナシ、中国ナシは東北地方以北の地域で、
涼しく雨の少ない気候を好みます。

・品種選び

ナシは他の品種の花粉がないと結実しません。
受粉樹を選ぶ時は実がなるような組み合わせが重要です。

よく結実する組み合わせは、
豊水、幸水、長十郎、大原紅の4種類から2品種を組み合わせます。 


結実しない組み合わせは、
幸水×新水、新高×豊水、新高×新星なので注意します。


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ナシ畑


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ナシ畑、上からの様子


■植え付け

暖かい地方では12月ごろの秋植え、
その他の地域は3月ごろの春植えが適しています。

直径、深さとも50cmぐらいの植え穴を掘ります。
掘り出した土は二つに分け、ひとつに腐葉土や
油かすなどの堆肥をすき込みます。

腐葉土などを混ぜた土を先に植え穴へ埋め直し、
次に何もしていない土を埋め戻します。

根を広げるようにしてから、水をたっぷりと与えます。
苗の高さは70cmぐらいから1mぐらいに切り詰めます。


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鴨梨(ヤーリー)中国原産で香り良いナシ、袋がけが効果的


■仕立て方

ナシの果樹を増やしたい場合は、棚仕立てが適しています。
植え付けた後、元気がよい枝を3本ほど主枝として選びます。

この枝を3年目ぐらいから棚に誘引します。
その後に主枝から出る枝を棚に固定し、
短果枝に実がなるように環境を整えます。

ほかには主幹を左右真横に広げるパレット仕上げ、
2本の枝を左右に広げるU字形仕立てもあります。

■剪定

新梢の剪定は12月〜1月が適しています。
花芽がない枝の中で、葉芽が充実していないものは間引きます。

わき芽の葉芽が出ているのは翌年短果枝をつけるので、
枝先の3芽ぐらいを軽く切り戻します。

わき芽が全部花芽になった新梢は、
充実した短果枝を作るために強剪定を行います。
花芽と葉芽両方がある枝は弱い剪定に抑えます。


■栽培管理

・施肥
元肥として12月〜1月にかけて、牛ふんや油かすなどの有機質肥料を
果樹の周囲にまき、すき込みます。

枝葉が成長をスタートさせる3月ごろ、化成肥料を施します。
果実を収穫後お礼肥として、9月〜10月に即効性の化成肥料を施します。


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花もきれいです、人工授粉をすると確実です


・受粉
ナシの品種の大半は、自分の花粉では結実しません。
そこで同時期に開花する2種類以上の品種を植えます。

昆虫によって受粉させますが、確実に実をならすには、
人工受粉を行います。

開花後3日ぐらいが受粉を行うベストタイミングです。
花と花を直接つけたり、花粉を集めて綿棒や筆で
雌しべにつける2種類の方法があります。

・摘果
甘みが強い美味しいナシの摘果は5月中旬〜6月上旬に2回行います。
開花後1カ月後に1回目の摘果を、1花房当たり1個を残し、
他の実は全部摘んでしまいます。

2回目は果実がピンポン玉ぐらいに生長した6月上旬に行います。
約20cmに1個ぐらいの間隔で果実を残すようにします。

摘果が終わった後病害虫から被害をうけないよう、
パラフィン紙の袋がけを行います。


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いよいよ収穫の時です


■収穫

ナシの収穫時期は8月〜10月と品種によって違います。
収穫の適した時期は袋がけの紙を破って、
青ナシは黄色に、赤ナシは茶色に変化したら塾したタイミングです。

実を持ちあげるだけで簡単に枝からとれるぐらいが、
十分に熟した目安です。

西洋ナシは皮が黄緑色になったころで収穫します。
そして2週間ほど追熟させます。


■病害虫

・赤星病
4月〜6月に発生します。
葉に丸い褐色の斑点ができ、枯れ落ちてしまいます。

対処法としては発生源になりやすいビャクシン類の樹を
近くに植えないようにします。

・黒斑病
湿度が高い梅雨の時期に葉や果実に斑点が発生し、実が割れてしまいます。
対策としては風通しをよくします。
病気にかかってしまった部分は取り除き、焼却します。

・黒星病
赤ナシに発生しやすい病気です。
葉や実に黒いシミが出て、葉や実が落ちてしまいます。

日当たりと風通しが良い場所に環境を整え、
病気になってしまった部分を取り除きます。

■ナシのわかりやすい育て方
・ナシの育て方 鉢植え|2種以上の品種で結実します
・ナシの葉に斑点ができるのは?
・ル・レクチェの追熟方法は?
・庭植えに適したナシは?
・ナシ 摘果のコツ
・ナシ 受粉樹と品種
・サルナシの育て方
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