
ブルーベリーも人気のある果樹です
ブルーベリーは病害虫にも強く、背丈もあまり大きくならないので、
初心者にも育てやすい家庭果樹のひとつです。
ブルーベリーは大きく2系統に分類できます。
寒さに強く涼しい気候を好むハイブリッシュ系と
寒さに弱く暑さに強いラビットアイ系があります。
春には白いドウダンツツジのような小花が咲き、
秋の紅葉も美しく、季節ごとに色彩の変化を楽しめる果樹です。
果実はアントシニアンを多く含んでいるので、
目によいと注目されています。

1.土壌は酸性を好むので、石灰をまかないように注意が必要です
2.収穫時間が長いので何回かにわけて行います
3.野鳥の食害と夏場の水切れに注意します
[ブルーベリー 庭植えの育て方]
■栽培適地と品種の選び方
・栽培適地
ハイブリッシュ系は細い根が浅く広がります。
夏が涼しい高冷地や東北地方が適しています。
ラビットアイ系は根が深いので比較的暑さに強いです。
しかし寒さに弱いので関東以西の地方が適しています。
・品種選び
ハイブリット系は1本でも結実しますが、
2種類以上植えた方が良く実がつきます。
「ウェイマウス」「スパルタン」「ダロウ」
「ブルークロック」「ブルーレイ」 などがおすすめです。
ラビットアイ系は自分の花粉では結実しにくい性質です。
別の品種と組み合わせて植えます。
早生種〜晩性種まであるので、組み合わせを工夫すると長期間楽しめます。
「ホームベル」「ティフブルー」「ウッダード」などがおすすめです。
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花の形も綺麗です
■植え付け
ブルーベリーの植えつけは関東地方以西地域では11月〜12月、
寒さが厳しい地域は気温が上がった3月に植え付けます。
まずピートモスは乾燥していると土になじまないため、
事前に水を加えて混ぜておきます。
植え穴は直径50cm〜60cm、深さ40cmほどに掘ります。
掘り上げた土に同量のビートモスをまぜます。
その1/3に堆肥を入れて先に埋めます。
その後に残りの土を入れ、中央がやや盛り上がるようにします。
苗木は40cm〜50cmぐらいの長さに切り戻します。
ブルーベリーは乾燥に弱いので、株元を中心に落ち葉、
木材チップ、稲わらなどで覆って土壌が乾かないようにします。
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まだ緑のブルーベリー
■仕立て方
ブルーベリーは株元から枝が出やすい性質を持っています。
自然の樹形を生かした株仕立てが適しています。
植え付けてから1〜2年目は、結実させるよりも枝の充実を優先します。
樹勢がつくように、強い剪定は行いません。
3年目以降は実がなるように剪定を行います。
充実した花芽がついた枝を残し、弱った枝、込み入った枝などは
透かし剪定を行います。

夏季剪定をすると実が多くつきます
■剪定
ブルーベリーの剪定は、夏季剪定(6月〜7月)と冬季剪定(12月〜3月)2回行います。
・夏季剪定
6月ごろ勢いよく伸びる新梢の先端1/3ぐらいを切り戻します。
7月以降切り返した場所から枝が分かれ、翌年の花芽がつく枝が伸びます。
果実をたくさんつけたい時は、夏季剪定をすると果実数が増えます。
・冬季剪定
休眠時期の12月〜3月に前年に実をつけて枯れた枝、弱った枝を切り戻します。
また内向枝を処理したり、間引き剪定を行います。
主幹を中心に外側へ行くにしたがって高さを低くしていくと、
すべての枝に光が当たるようになります。
■栽培管理
・施肥
元肥として12月に、堆肥、油かす、鶏ふんなどの有機質肥料を施します。
3月には化成肥料と硫安を施します。
追肥として速効性で酸性肥料の硫安を施します。
・受粉
1品種では結実しにくいので、別の品種の花粉を受粉した方が実がつきます。
ハイブリット系とラビットアイ系の間では受粉しません。
必ず同じ系統同士の品種を受粉させます。
・摘果
2〜3年目から実はなります。しかし幼木のうちに多く実をつけると
枝が伸びずに枯れてしまい、新梢の伸びも悪くなります。
3年目までは花芽をすべて取ってしまい、実がつかないようにします。

大収穫!
■収穫
まとまった収穫ができるのは4〜5年目の7月〜9月下旬です。
緑色から赤、そして青紫色に変わり、つまむと簡単に取れる時期が適しています。
一度に熟さないので、熟したものから収穫していきます。
収穫後は生で食べるか、ジャムなどに加工します。
すぐに食べない分は冷凍保存します。
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タルトやパンにも良いですね
■病害虫
特に問題になる病害虫はいないので、薬剤散布は不要です。
たまにイラガ、マメコガネ、ミノガが葉をくい散らすことがあるので、
見つけ次第捕殺します。
鳥に実を狙われやすいので、収穫時期が近づいたらネットで覆います。
■わかりやすい育て方
・ブルーベリーの育て方 鉢植え|夏の乾燥に注意して水を与えます
・ブルーベリー 剪定方法