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クランベリーの愛らしい実り


クランベリー(つるこけもも)は密生した葉の間に赤い実をつける果樹です。
アメリカでは七面鳥と同じように、
秋の感謝祭やクリスマスになくてはならない食べ物です。

名前の由来は蕾の形が鳥のツル(Crane)の長い首に似ているので、
クランベリーと呼ばれるようになりました。

寒さに強く、夏に涼しい気候を好むので、
避暑地に選ぶような高原の環境が適しています。

果実は酸味が強く、生で食べるのには向いていません。
ジュースやジャム、ケーキなどに加工して利用します。


arrow46-011.gif栽培ポイント
1.日陰でも育ち、1本でも結実します
2.夏には涼しく、風通しの良い場所が適しています
3.自家受粉しますが、人工授粉を行うと確実に実がなります



[クランベリー 庭植えの育て方]

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緑から赤に変わっていく色を見ているのも楽しいです


■栽培適地と品種の選び方

・栽培適地
関東地方より以北の涼しい環境がてきしています。
しかし北海道から九州まで全国で栽培が可能です。

・品種選び
丈夫で実が良くなる外国製の品種が出回っていますが、
「クランベリー」と単に扱われています。

苗木は枝の先端が枯れていない、
太い新梢が数本出ているものを選ぶようにします。


■植え付け

クランベリーは霜に弱い果樹です。
暖かい場所では11月でも可能ですが、3月ごろが無難です。

直径40cm、深さ30cmぐらいの穴を掘ります。
植え穴の底に葉腐葉土、鶏ふんなどを混ぜ、
水はけのよい砂質の土壌を用意します。

夏の日差しを避けるため大きな樹の下など、
日陰ができるような風通しのよい場所が適しています。

植え付けた後は、十分に水やりを行います

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環境が合うとたくさん実をつけてくれます


■仕立て方

特に決まった仕立て方はありませんが、
ほふく性があるので、込み入った場所を間引き、
広がり過ぎないように形を整えます。

レンガなどで花壇の形を作り、低い垣根として仕立てると、
実がついた垣根を楽しむことが可能です。


■剪定

クランベリーは前の年の枝の先に花芽がつき、
翌年の春にこの花芽が伸びた先に果実をならします。

剪定はこの花芽を切らないように注意し、
5月ごろ花芽がついていない枝を間引きます。

枝が細かく分かれて枝葉が茂ってくるので、
内側の日当たり、風通しをよくするように注意します。


■栽培管理

・施肥
元肥として2月ごろ堆肥など有機肥料を与えます。
追肥として開花後の8月〜9月ごろに、
即効性がある化成肥料を少し与えます。

・受粉
クランベリーは自家受粉するので1本だけ植えても結実します。


■収穫

果実が赤く色づき、少しやわらかくなった
9月中旬〜11月上旬ごろまでに収穫します。

日持ちがするので長期間保存が可能です。
ジュース、ジャム、肉料理などのソース、果実酒などに利用します。


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ジャムももちろん果実酒がおいしいです


■病害虫

・ハマキムシ類
5月下旬〜7月上旬ごろに発生しやすいです。
芽、葉、蕾を食害するので、見つけ次第ブラシなどでこすり取ります。

・カイガラムシ
5月中旬ごろから発生します。
見つけ次第水吹きで飛ばしたり、ブラシでこすり取ります。

■クランベリーのわかりやすい育て方
・クランベリーの育て方 鉢植え|小さく仕立てても数多く収穫
・クランベリー 実がならない原因は?
・クランベリーの植え替えは?
・クランベリー 枯れる理由は?
・クランベリーの剪定方法

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