soramameB.jpg
ソラマメ、もうすぐ収穫です。


soramameA.jpg
ソラマメの花は、愛らしくて思わず見入ってしまいます


arrow46-011.gif栽培ポイント
1.連作障害が出るため、4〜5年は間をあけます
2.苦土石灰をまいて酸性土を中和します
3.乾燥と過湿に気をつけます


高温多湿の日本の夏が苦手なため、
秋まきにして翌年の梅雨入り前に収穫します。

大きなさやに2〜3個の大きな豆が入っており、
完熟前がおいしく、収穫が遅れると甘味が減ります。

さやを取ると、鮮度が落ちます。


■品種

マメが大きい一寸ソラマメ品種が人気です。
晩成種「河内一寸」、中早生種「仁徳一寸」、
たくさんとれる「陵西一寸」などがあります。

マメが大きい一寸ソラマメ品種は収穫が遅いので、
粒は中位ですが収穫の早い「早生ソラマメ」
「さぬき長さや早生」なども育てやすくて、
おすすめです。


■栽培管理

苗は特に寒さに強く、支柱も要らないので、
手がかからず育てやすいです。

暑くなる前に収穫してしまいます。

・まき場所
連作と酸性土を嫌います。
日当たりが良く、前作から4〜5年あけた場所を選び、
苦土石灰をまいて耕しておきます。

タネまき1週間前に幅60〜70cmの畝を作り、
元肥として堆肥と化成肥料が1株あたり、
2握りとなるよう、溝を掘って施します。

・タネまき
初霜の前の10月下旬〜11月上旬、
株間25〜30cmで1ヶ所に2粒ずつ、
黒い筋のおはぐろ(黒い部分)が、
斜め下になるように2〜3cmほど押し込みます。

そこから芽と根が出るので、
向きを間違えないようにします。

タネまきの時期が早すぎると、
成長しすぎて寒さにやられるので注意します。

暖地では10月上旬、中間地では10月中旬〜下旬と、
暖地ほど早くまき、寒冷地や高地はまきどきを遅らせ、
小苗で冬を越させます。

・敷きわら
ソラマメが寒さに強いとはいえ、
冬は乾燥した日が続くので、
12月の半ば頃、寒さよけも兼ねて、
敷きわらをします。

・追肥と土寄せ
ソラマメは、春になると再び成長をはじめます。
雑草を取り除き、化成肥料を追肥して、
中耕し、倒れないように土寄せもします。

4〜5月の開花前にも、
同様に追肥、中耕、土寄せをします。

窒素分が多くなると花がつかなくなるので注意します。

土を盛るときに、茎を広げて株の中心部分にも、
土がしっかりと入るようにすると、
土がおもしになって枝と枝の間隔が広がり、
株の中までしっかりと日光が当たるようになります。

・間引きと摘芯
4月上旬ころ、株元から何本もの新芽が伸びてきます。
新芽が15cmくらいになったら、
太くて勢いのある新芽を、
3〜5本ほど残して間引きます。
越冬して傷んだ茎も地際で切り取ります。

草丈が1mほどになったら、
余分な成長を抑え、さやに栄養を集中させるため、
茎の先端を切り取り摘芯します。

・まき場所
冬、乾燥が続いて元気がないようなら、
温かい日中を選んで水やりをします。


soramameC1.jpg
ソラマメは綿のようなさやの中で育っています


■収穫

さやがふくらみ光沢も出て、筋の部分が黒くなってきます。
”空豆”の名のとおり天を仰いでいたさやが、
水平に下がってきたら摘み取り収穫します。
さやが空を向いているうちは、収穫しません。

品種ごとの収穫日数も目安にしましょう。
おはぐろが黒くなっていなければ、早すぎです。

収穫後は急速に鮮度が落ちるので、
すぐに塩茹でをします。
ゆでたものは冷凍保存が可能です。


■病害虫

連作による立ち枯れ病が発生したら、抜き取って処分します。
過湿によるさび病や赤色斑点病には、薬剤を散布します。

アブラムシやハスモンヨトウ類も防除します。