
イチゴの収穫は嬉しいですね
こちらでは、分かりやすいイチゴの育て方をご紹介します。

イチゴ畑です

1.マルチングで土の乾燥を抑えます
2.毎年、子苗を新たに植え付けます
3.窒素肥料は控えめにします
■品種
東の「女峰」、西の「とよのか」といわれますが、
家庭菜園では生育旺盛で作りやすい、
「宝交早生」がよいでしょう。
■栽培管理
イチゴは、9月頃から出回る苗を購入して、
植え付けるのが普通です。

イチゴ苗 C)花ひろばオンライン
一度植えると、翌年からは子苗ができるので、
それを植え替えて更新していくのが、
良い収穫のコツです。
4月から出回る花付きの苗を植えても、
その年はあまりよい実にはなりません。
花付き苗も、育ててランナーを出させ、
子苗を摂るための親株と考えた方がよいでしょう。
・子苗作り
収穫が終わった6月頃、親株を1u当たり2株、
株間60〜70cmになるように間引いて残します。
化成肥料を1株あたり1握り、株間に施して、
軽く耕しておきます。
翌月からランナー(親株から出てくるつる)が、
何本か伸び、7月には1株に30〜50株の子苗がつきます。
伸びたランナーは重ならないようにします。
翌年は親株ではなく、この子苗を育てて収穫します。
・移植床
子苗を移植する2週間前に、1uあたり
堆肥バケツ2杯と化成肥料1握りを施し、
よく耕して90〜100cmの平床を作ります。
水切れしやすくなるため、高畝にはしません。
・子苗の仮植え
7月には1本のランナーに3〜4株の子苗ができます。
子苗が本葉2〜3枚になったら、親株側のランナーを、
2mつけて切り、反対側は切り落として、
移植床に株間15〜20cmで植え付けます。
親株から一番目の子株は大きくなりすぎていることと、
親株の病気が移っていることもあるので、
苗として使うのは2番目以降の子株にします。
深植えすると根が枯れるのでやや浅植えにし、
十分に水やりをして落ち着かせ、
乾かさないように注意して約2ヶ月間育てます。
・苗の育成
イチゴの苗にとって、夏の日差しは強すぎるので、
日中はよしずや寒冷紗で日よけをします。
この時期に伸びるランナーは早めに取り除き、
枯れ葉や古葉なども病害虫のもとになるため除去して、
いつも新葉が4〜5枚開いているようにします。
葉が混みあわないようにすると、
ハダニやアブラムシを予防できます。
害虫が発生したら、早めに駆除します。
薬剤散布をするなら、ダイシストン粒剤を土に梳きこむか、
7月中旬〜下旬にケルセンを1〜2回散布します。
・植え付け場所
イチゴは根が浅く張るので暑さと乾燥に弱く、
水もちのよい肥沃な粘質土を好みます。
90〜110cm幅の平床にし、株間25〜30cmで、
用意した苗が植えられる長さに作ります。
1株当たり堆肥、腐葉土、乾燥鶏ふんを各1握りずつ施し、
よく耕してから平らにならしておきます。
植え付けの1〜2週間前には平床の準備を終えておきましょう。
・植え付け
10月中旬〜下旬に、本葉6〜7枚に育てた苗を、
平床に植え付けます。
株元の芽を埋めないように気をつけましょう。
残したランナーの反対側に花房が出るので、
ランナーを内側にして植え付けると、収穫しやすいです。
植え付け後2〜3週間たったら、
株間に少量の化成肥料を施します。
・冬越し
冬になると、葉は茶色く枯れてしまい、
新しい葉が数枚だけ残ります。
枯れてしまった葉っぱは葉柄ごと取り除きます。
このころに出るランナーもすべて取り除いてしまいます。
追肥は、液体肥料などを月に1〜2回施します。
2月中旬頃には、敷きわらをするか、ポリマルチをかけます。
乾燥しないように、月に1回くらいは水やりをします。
よしずやビニールで北側を囲って寒風を避け、
雪が降る地域ではビニールトンネルをかけます。
・春の手入れ
3月中旬〜下旬になったら、よしずなどは外し、
根元の枯れ葉やランナーなどを摘み取って整理します。
化成肥料を1株当たり1つまみ根元に施し、
軽く中耕します。
4月になると花が咲き始めます。
ランナーも出始めますが、この時期は取り除きます。
・春の手入れ
イチゴは大変水を好み、乾燥させてしまうと
根傷みをおこしてよく生長しません。
しかし過度にやりすぎても過湿になり
根ぐされをおこしてしまいます。
乾いてきたらたっぷりと与えるようにしましょう。

イチゴ狩りのイチゴたち
■収穫
4月から6月、全体が十分に赤くなったものから、
晴れた日の朝のうちに摘み取り収穫します。
水分が多く甘みのあるイチゴが採れます。
雨に当たると実が傷みやすいので、梅雨に入ったら、
ビニールトンネルを作って雨よけにします。
■病害虫
枯れ葉を取り除いて風通しを良くし、
敷きわらやポリマルチをしていれば、
それほど病害虫に侵されることはありません。
収穫機に実が腐る灰色カビ病は、
スミレックスやロブラールを散布すると予防になります。
根から感染して株を枯らしてしまう萎黄病は、
苗選びに気をつけるしかありません。
信頼のおける店から苗を購入するようにしましょう。
実を食べるナメクジやカタツムリには、誘引剤などを
使って駆除します。
ハダニやアブラムシは、早めの殺虫剤散布で防除します。
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