tomato1.jpg
ミニトマト、ぷちっとはじけて、おいしいです


tomato2.jpg
ミニのフルーツトマトは、ジューシーで色も豊富


arrow46-011.gif栽培ポイント
1.ナス科の植物と連作をしません
2.肥沃な場所に植えます
3.ホウレンソウの後には植えません



■品種

ミニトマトはさまざまな種類があるので、
好みの品種を栽培しましょう。

アイコ…長型のプラムタイプで
肉厚でゼリーが少ないタイプです。
丸型のミニトマト(プチトマト)と異なった食感で
糖度も高くておいしいです。
実も付きやす易いので作りやすい品種です。

ココ…果実が約20〜25gの大きめのミニトマトです。
糖度が高く緻密な肉質といわれています。
割れにくく、コクのある味です。

ミニキャロル…果実は15〜20gぐらいで、小粒です。
甘くてコクがあり、割れにくく、非常に収量が多く、
ミニトマトの代表品種です。
とても丈夫で病気や害虫の被害もほとんどありません。

オレンジキャロル…15gくらいのオレンジ色の
ミニトマト(プチトマト)です。
赤のミニキャロルに比べると収穫量が少ないです。
しかし、甘味はミニトマトの中で一番強いです。
夏を過ぎた頃から甘味が増します。
 
イエローキャロル…黄色が鮮やかなミニトマトです。
生育力が強くてつくりやすく、実つきがよいので
たくさんとれます。
甘みが強く、とてもおいしいうえ、病気にも強いです。


■栽培管理

ナス科の中でもトマトは特に連作に弱いので、
違う科の野菜を植えて、少なくとも4〜5年は
間をあけるようにします。

また、窒素成分が多すぎると、葉ばかり茂って
実があまりつきません。
窒素成分が残りやすいホウレンソウの後も避けましょう。

・まき場所
日当たりが良く、排水・保水性があり、肥沃な土が
適しています。

酸性土壌を嫌うため、植え付け2〜3週間前に、
1u当たり2握りの苦土石灰をまいてよく耕しておきます。

植え付けの1週間ほど前に、1u当たり完熟堆肥3kgと
機配合肥料80gを目安として施します。

・植え付け
4月下旬〜5月上旬頃、植え付けます。

50〜60cm間隔で、苗のポットより広く浅く掘った穴に、
根鉢を崩さないように苗を植え付けます。

・支柱立て
トマトは浅植えで植え付けるため、植え付けたら支柱を立てます。

根元から少し離れたところに、1.5〜2mの支柱を立てます。
2条植えならやや長めの支柱を使い、外側に立てて
1.5mほどの高さで交差させて合掌式にすると安定します。

いずれも、横に棒を渡して頑丈にしておきます。
たっぷり水やりをしたら、軽く引っ張るように誘引して、
ビニタイなどで止めておきます。
茎が太るので、ゆるく止めましょう。

・敷きわら
乾燥防止に、畝全体を敷きわらなどで厚く覆います。
雨のはね返りを抑えるので、病害虫防除にも
効果が期待できます。

植え付け前に、ポリマルチをしても良いでしょう。
雑草対策にもなります。

・追肥と土寄せ
1番花が500円玉ほどに大きくなった頃、
最初の追肥として少量施します。
その後、月に2回同じように施します。

・摘芯
トマトはわき芽もよく伸びます。
しかし、実の数を制限して栄養を行き渡らせたほうが、
おいしい実に育ちますので、摘芯を行います。

トマトの場合は主枝だけを1本伸ばすように管理しますが、
ミニトマトの場合、2〜3本立てまでなら、収穫量も期待できます。

トマトは本葉8〜9枚目に最初の花房をつけたあと、
下のほうから順に、本葉2〜3枚ごとに花房がつきます。
下から2番目の花房が結実したら摘心して芯を止め、
変わりに第1花房のすぐ下のわき芽を1本だけ伸ばします。

このわき芽も同様に、第4花房が結実したら芯を止め、
第3花房のすぐ下のわき芽を伸ばします。

3回繰り返したら、芯を止めます。

・水やり
水やりは、植えつけ時に株元へたっぷり与えますが、
活着後は控えたほうが、おいしいトマトができます。

tomato3.jpg
トマトの冷製スパゲティー、猛暑には最高です


■収穫

開花してから40〜50日くらいで実が赤く色づき、
収穫時できるようになります。
手で実を持ち上げるようにして、横向きにするととれます。


■病害虫

連作障害を避けるため、トマトだけでなくナス、
ピーマン、ジャガイモなどのナス科作物は
同じ場所で続けて栽培しないようにします。

アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。

窒素、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルの過不足で、
実が円形でなく帯状になったり、2、3個の果実が
くっついたようになる”乱形果”や、果皮の表面を透かすと
維管束が網状にみえる”網果”になったりします。