
サトイモは株間を30〜40pとると病気になりにくいです
サトイモは基本的に丈夫な植物ですが、
育てている環境などにより、病気にかかることがあります。
サトイモの場合、病気によっては収穫できないこともあるため、
予防しておくことが大切です。
また、何か異変があった時には、すぐに対処することも必要です。
すぐに対応できるよう、サトイモがかかりやすい病気の症状を覚えておきます。
[サトイモの病気]
■モザイク病
葉に黄色い斑点ができたり、葉脈に沿って色が抜けたようになったり、
稲妻のような形をした病斑ができます。
害虫による媒介が多い病気なので、
栽培期間中いつでも感染する可能性があります。
病気予防と害虫防除もあわせて行うようにします。
■汚斑病
葉に黒っぽいシミのような病斑ができます。
病斑は時間が経つと茶色くなります。
梅雨明け以降、気温が高くなると感染が増える病気です。

■黒斑病
栽培初期に症状が出る病気です。
マルチ栽培で感染することが多く、葉は地上に伸びてはくるものの、
生長せずに枯れてしまうことが多いです。
地下のイモを掘り上げてみると、イモの表面に黒いカビが生えています。
イモを切ってみると、表面から中心に向かって腐ったようになり黒く変色します。
■根腐病
地上部は、黒斑病と似たような症状が出ます。
発芽しても、健全な株と比べると芽が小さく、葉が開いてもとても小さいです。
そのまま大きくならず、葉は黄色く変色して枯れてしまいます。
黒斑病と違うのは、地下のイモに黒いカビの発生がないことです。
その代わり、根が傷んで茶色っぽくなっています。
症状が進んでいるものは、根がとろけたようになって腐り、
最終的には根がなくなってしまいます。

7月半ばから9月は、用土や畑を乾燥し過ぎないようにすると芋が太ります
■乾腐病
葉脈と葉脈の間が茶色く変色し、だんだんと葉が倒れていきます。
葉は徐々に枯れていき、最終的には葉全体が枯れてしまいます。
地下のイモは、表面上は特に問題がないように見えることがありますが、
切って中を見てみると、赤褐色になっています。
この赤〜赤褐色になる症状は、イモの表面にも出ることがあります。
症状が進んでいると、赤っぽかった色はだんだんと黒ずんでいきます。
また、色だけでなく、イモの中身もスポンジのようにスカスカになっていきます。

収量が少ないのは、環境の悪さや病気のためです
■軟腐病
感染していない株と比べると、なんとなく生育が悪い状態になります。
その後、葉が伸びてくる部分が柔らかくなり、だんだんと症状が広がります。
最終的には地上部が全体的に柔らかくなり、腐っていきます。
地下でも腐敗が進みます。
まずは根が腐り、イモの上部(芽が出る部分)も腐ってとろけたようになっていきます。
最後には株全体が腐って枯れてしまいます。
症状が出るようになると、柔らかくなった部分から悪臭が漂ってきます。
■疫病
湿度が高い時は、葉の先端から茶色っぽいシミができ、だんだんと広がります。
湿度が低く乾燥している時は、病斑部が枯れたようにカサカサになります。
症状が広がっていくと治療が難しくなるため、早めの対策が必要となります。
■茎腐病
葉の付け根、地際の部分が茶色く変色します。
■サトイモのわかりやすい育て方
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