nasu.jpg
ナスは、いまのところ元気いっぱいです


ナスが病気になってしまった、対策方法が分からない、
というときに、参考にしていただきたい情報を集めてみました。

どのような菌、あるいはウイルスなのか判断することで、
使用する農薬や対策方法などが違います。

病気の原因は大きく分けて「糸状菌」と「細菌」と「ウイルス」の3つです。
ナスの病気の原因と主な病害についてご紹介します。


[ナスの病気]


■糸状菌の病害

◎糸状菌(しじょうきん)とは
菌糸という菅状の細胞からできている菌のことを糸状菌と呼ばれます。
簡単に言うとカビです。空気中・水中、そして土などにも存在します。

特に土の中には十万種以上存在します。
また糸状菌の中には食用に用いるものもあり、
例としてしょうゆ作りなどの発酵食品、キノコなどがあります。

しかし、糸状菌の中には作物の成長を阻害したりするものがあり、
これが病害の原因となります。

1.褐色腐敗病
湿気が多い環境で発生しやすいです。
ナスの葉や茎や実に症状が出ます。
茎が褐色し、腐敗すると下葉から黄色になって枯死していきます。

ナスの実では大きくなった成熟果に被害が多く、
初めはへこんだ場所に茶色の斑点ができ、表面に白いカビが発生し腐ります。
全体を見ると茶色く枯死し、ナスの実からカビが出ていればこの病気になります。

◎対策方法
・連作をしない
・水はけをよくする
・接ぎ木苗を使用する
・敷きわらやマルチを敷く

◎農薬の使用
・サンボルドー 500倍希釈
・ランマンフロアブル 2000倍希釈 4回まで使用可能
その他農薬の裏や表面にかいてあるもので、
「褐色腐敗病」と書かれているものを、
希釈、回数を守って使用するようにしてください。

2.うどんこ病
うどんこ病は他の病害に比べて見分けやすく、
ナスの葉にうどんの粉のような白い斑点ができます。

涼しい時期の発生、光が遮られてる時や乾燥している場合の発生が多いです。
真夏は自然治癒することもあります。

しかし放置しておくと葉が枯れて他の株にも影響が出てしまいます。
早めに症状の出たナスの葉を切り落とすようにしてください。

◎対策方法
・株同士を密着させないようにし、風通しをよくする
・適度な湿度と日当たりを確保すること
・乾燥しないように水やりをする
・水はけの良い土を選ぶ

◎農薬の使用
夏に近い時期の発生であれば自然治癒することもありますが、
発生した場合は農薬の使用をお勧めします。
うどんこ病に効果のある薬剤はたくさんありますのでここでは一例を紹介します。
・トリフミン水和剤 3000倍〜5000倍希釈 5回まで使用可能
こちらは治癒を促す効果もあります。
・家庭園芸用イプレッション水和剤 500倍希釈

3.半身萎ちょう病
半身萎ちょう病の特徴は、発病初期に株の片方だけ枯れることです。
初めはナスの片方の下の葉から薄黄色の斑点が出始め、
しおれて葉が上に巻きあがった状態になります。

放置しておくと株全体がしおれて枯死します。
初期状態からの対策が必要となります。

うどんこ病と同じく、涼しい時期の発生が多いです。
一度発生してしまうと土の中に菌が残ってしまい、
翌年の栽培に影響が出てしまいます。しっかりと対策をしましょう。

◎対策方法
・連作をしない
・接ぎ木苗を使用する
・水はけをよくする
・病気が発生した場合、株と周囲の土を取り除き、他の株に感染させない

◎農薬の使用
・ベンレート水和剤 500倍、または1000倍 3回まで使用可能


natuyasai.jpg
夏野菜栽培は楽しみですが、病気には困りますね


■細菌の病害

細菌とは、多くの生態系に存在しています。
細菌、バクテリア、微生物などと呼ばれます。

身近なもので細菌の力によって乳酸菌、
農業の場面では腐葉土を作る元となっています。

良い方向、良い効果をもたらしてくれるもの、
生態系において重要な役割を持つものと、

悪さをしたり病気の原因となる細菌があります。
ここでは多くの細菌の中で病原性を持つものを細菌とします。

糸状菌と細菌の違いは、糸状菌と細菌では有効な農薬や対策が異なります。
また、細菌による病害より、糸状菌の病害のほうが、
防除がしやすく、対策も行いやすいです。

細菌による病害は接ぎ木苗の使用、発病した苗を除去するなど、
農薬以外の防除方法が多いです。

1.青枯病
ナスの病害の中で被害が最も大きい病害です。
高温の状態で緑色をしたまま元気がない状態で、
夜には回復することが2〜3日続いたあとにナス全体が枯死します。

青いまま枯れることから青枯病と呼ばれます。
青枯病になったナスの株と隣接する株も発病しますので気をつけてください。

◎対策方法
・連作をしない
・水はけをよくする
・敷きわらやマルチを敷く
・発病してすぐに薬剤散布する
・発病して枯死したあとの株は除去する

◎農薬の使用
・バリダシン液剤5等のバリダジン系統のもの 500倍希釈 8回まで使用可能
薬剤によって希釈と回数が異なりますので確認してから使用してください。
発病初期から中期にかけてにしか効果がなく、
末期には効果がないので注意してく ださい。


■ウイルスの病害

ウイルスとは細菌より小さいものです。最小の生物ともされています。
糸状菌、細菌に比べて日常でインフルエンザなどで、
ウイルスという言葉はよく耳にするのではないかと思います。 

糸状菌、細菌とは違い病原体として扱われることが多いです。
ウイルスが植物などに感染、寄生することで、
植物の細胞やエネルギーを利用し、増殖します。

ナスの病害の中でウイルスからくる病害は少ないです。
ただし、ウイルス病は一度感染すると農薬の効果がありません。

かといって放置しておくと他の株に感染しますので、
感染した株は早めに取り除くことで他の株への感染が抑えられます。

虫によって感染する場合もあります。
感染を事前に予防したり、感染させないことが対策となります。

糸状菌と細菌とウイルスの違いは、簡単に言いますと糸状菌はカビ、
細菌は菌類、ウイルスは病原体ということになります。

1.モザイク病
トマトモザイクウイルス、タバコモザイクウイルスなどいろいろありますが、
ナスにもモザイク病があります。どの野菜でも発生します。
 
ナスのモザイク病は生長点に近い葉や茎部分に淡い色の斑点が出始め、
モザイクのように広がります。

ナスの栽培時期の殆どの期間で発生し、一度感染すると対策が難しくなります。
事前に予防するようにしましょう。

発病の原因はアブラムシなどの虫から感染します。
アブラムシなど虫の防除を徹底するようにしてください。

◎対策方法
・虫の防除をする
・シルバーのマルチやシートを設置する
・テントウムシにアブラムシを食べてもらう
・接ぎ木苗を使用する

◎農薬
モザイク病に対する農薬はいまのところありません。事前に防ぎましょう。


事前に農薬などで化学的に防除したり、
生物的、物理的な防除をすることを「総合的病害虫管理」と言い、
これを略して「IPM(Integrated Pest Management)」と言います。
具体的な防除方法として以下が挙げられます。
・農薬の使用
・連作をしない 
・天敵(アブラムシとテントウムシ)の使用
・粘着シートの使用

これを組み合わせた防除をすることにより、
病害虫の発生を抑えたりする防除方法です。
害虫の住みかとなる雑草を除去することもひとつです。

*天敵とは
テントウムシを例に挙げますが、テントウムシは肉食でアブラムシを食べます。
テントウムシを放つことによりアブラムシを防除することができます。
テントウムシは幼虫のうちからアブラムシを捕食します。
捕食する姿は中々グロテスクで奇妙ですが益虫なので退治しないようにしましょう。

*粘着シートとは
ホームセンターなどで売っている黄色のもので、
虫を引き寄せて紙に付着させるもののことです。
黄色い色は害虫が好むもので高い誘引効果があります。
コナジラミ、アザミウマなどに効果があります。

いろいろな病害がありますが、
これらを組み合わせて事前に防除していきましょう。

■ナスのわかりやすい育て方
・ナスを連作したいときは?
・ナスが発芽しない苗が枯れる理由は?
・ナスの実がおかしい理由|色が薄い、傷、茶・赤い実が!
・秋ナスを収穫するコツは?
・ナスの追肥の方法と回数は?
・ナスの葉が枯れる落ちる理由は?
・単為結果|実がかたく小さなナスになる原因と対策
・ナスの落花、実がならない短花柱花とは?
・ナスの植え付けのコツ|おいしく大きく!
・ナスの育て方(地植え)|肥料は多めに継続的に施して栽培
・ナスのプランター栽培|剪定で秋ナスの収穫ができます!
・夏野菜 種類と育て方
・ナスの植え付け時期は?
・ナス 大きくならないのは?
・ナス 収穫時期
・ナス 実が割れる理由は?
・ナスの水やり
 カテゴリ
 タグ