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ヤマシャクヤクは、山地の林床に自生する野生種です


・学名 Paeonia
・科名 ボタン科
・属名 ボタン属
・開花期 4月下旬〜5月中旬
・休眠期 10月中旬〜3月中旬
・難易度 中級者向き
・楽しみ方 鉢植え、庭植え、茶花



[ヤマシャクヤクの育て方]


■ヤマシャクヤクの特徴

ヤマシャクヤクは、関東以西の本州、四国、九州の、
薬用広葉樹林内の岩まじりの緩い斜面や、岩の間などに分布しています。

高さ30cmほどの茎を出し、数枚の茎葉をつけます。
春に4〜5cmくらいの白い花を上向きにつけます。

園芸種に比べて全体に小型でまとまりもよく、鉢植えで楽しめますが、
花期が2〜3日と短いのが惜しまれます。

きちんとした管理さえ覚えれば、栽培も容易で、長く楽しめます。

花後の実は、未完熟の時期は赤く、完熟すると黒くなり、
色とりどりで面白く、花と共に茶花としても人気があります。


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ヤマシャクヤクの蕾


■栽培適地と品種

・栽培適地
ヤマシャクヤクは、山地の林床に自生しているため、
強い日差しを嫌います。
落葉樹の下や日陰などが良いでしょう。

・用土と鉢
多湿を嫌うため、水持ちと通気性の良い用土が良いでしょう。
また、肥沃な用土を好むため、赤玉土4:鹿沼土4:腐葉土2を、
混合した用土などを使用します。

鉢の大きさは、根鉢よりも一回り大きい程度が良いでしょう。
通気性と水はけの良い深鉢を選びます。

・主な仲間
ヤマシャクヤクの他に、桃紅色のベニバナヤマシャクヤクが見られます。
また、斑入りや八重咲きなどの花変わりも見られます。

・品種
ヤマシャクヤクは、関東地方から九州の山地に見られます。
春に清楚な白い花を咲かせます。
実の姿も面白く、青黒い実は完熟、赤い部分は未完熟の果実です。

ベニバナヤマシャクヤクは、北海道から九州の山林に自生しています。
芽出しや花はヤマシャクヤクより1カ月遅く、葉裏に毛があり、
花は桃色をしています。

ベニバナヤマシャクヤクは個体数が激減し、絶滅危惧種に指定されています。

さらに、両種とも毛の有無でケヤマシャクヤクや、
ケナシベニバナヤマシャクヤクも存在します。


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ヤマシャクヤクの開花


■植え付け・植え替え

・植え付け
秋の彼岸前後の9月下旬〜10月中旬に植え付けます。
この時期の植え付けは、翌年の芽もある程度完成していて、失敗も少ないです。

元肥を施し、芽が2cm程度隠れるくらいに植え付けます。

・植え替え
植え付け同様9月下旬〜10月中旬が適期です。

植え替えの翌年は株の成長に養分が取られるため、十分な花が見られません。
そのため、植え替えは2年に1回が良いでしょう。


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ヤマシャクヤクの実


■栽培管理

芽出しから開花までは30%遮光程度の明るい日陰で葉を展開させます。
特に芽出し時に日に当てると、葉色も黄ばみ、株も委縮して、
後々の生育に大きく影響してしまうので注意します。

花後は50%遮光してゆるく風を通すか、日陰の棚やハウスに移します。

夏は、葉が焼けるようなら70%以上の遮光とし、
ゆるく風を通して蒸れを防ぎます。

休眠期に入ったら、春まで棚下で休ませます。

種をつけると株が弱ってしまうため、
種を取らない場合は花がらを摘みます。

・水やり
1日1回水やりをします。
夏は、夕方以降が良いでしょう。

多湿にすると根茎が腐りやすく、また、細根が傷んで伸びません。

・追肥
芽が出たら置き肥をし、春と秋は液体肥料を月1〜2回施します。

多肥を好み、肥料が少ないと根茎が痩せ、うろができます。


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ヤマシャクヤクの実がこぼれはじめます


■増やし方

植え替え時の株分けで増やせます。

鉢から出し、古土を落とします。
根がバランスよくつき、切り口の面積が最小になる所を見つけ、
ナイフで切り分けて、植え付けます。
3芽以上付けるように分けます。

種が採れたら、実生でも増やせます。
採りまきし、覆土は1cmとします。

1年目は地下で過ごし、2年目に発芽するので、日陰で管理します。
開花まで5〜6年かかります。

種が採れたら、実生でも増やせます。
培養土にまいて、軽く覆土をします。

発芽までは2年かかるので、気長に管理します。
発芽から開花までは4〜5年かかります。


■病害虫

軟腐病や、葉に色むらが出て萎縮したらウイルス病です。
梅雨の時期からは、うどんこ病が見られるようになります。

芽にカミキリムシの幼虫が入り、根茎を食害します。
アブラムシやカイガラムシ、ネコブセンチュウ、
梅雨頃からはハダニやうどんこ病に注意します。

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