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サクランボの木を充実させて、良い花をたくさん咲かせ、
おいしい実をつけさせるには、適切な施肥を行う必要があります


とはいえ、無闇に肥料を与えても、実がつかなかったり、
サクランボの株が弱ることもあるので要注意です。

サクランボは、肥料の与え過ぎが問題になることが多いので、
必要な時期に適量を与えることが大切です。


与える肥料は、基本的には窒素・リン酸・カリのリン酸が、
少し多めのものを選ぶと良いでしょう。

窒素が多いと枝葉ばかりが伸び、
カリが多いと実の色が悪くなってしまうので注意します。


[サクランボの肥料は?]


■元肥の与え方

・地植え
11月〜3月、深さ40cm、直径40cmほどの植え穴を掘ります。
掘った土は二等分し、その一つの半分量に腐葉土を混ぜ込み、
残りの半分量に鶏ふん、油かすなどの堆肥をよく漉き込みます。

腐葉土や鶏ふんを漉き込んだ土を、まず植え穴へ戻し、
何もしていない土をその上に埋め戻します。

・鉢植え
12月〜3月が苗木の植え付け適期です。
6〜8号の鉢を用意し、鉢底石をいれて、
少しずつ用土を入れて苗木とていねいに馴染ませます。

果樹の培養土を使うと元肥が入っていて便利です。
自作用土の割合は、赤玉土6、腐葉土3、川砂1くらいが良いようです。

元肥は、果樹の肥料や緩効性肥料を規定通り混ぜ込みます。


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花も実も楽しめるのが魅力です


■追肥の時期

サクランボに追肥を与える時期は、1年に3回あります。

どれもサクランボが充実した株になり、
おいしい実をつけるのに必要な肥料です。
地植えでも、鉢植えでも、肥料を与える時期は同じです。

・3月初旬
春から動き出す根や芽に、必要な養分を与えるための肥料です。
この時の肥料は、即効性のある化成肥料を与えます。
量はあまり多く与えず、少量にしておきましょう。

・7月中旬〜7月下旬
実の収穫が終わったら、肥料を与えます。
この時期、実を大きく育てた後の株は疲れています。

体力を消耗している状態の株を、
肥料を与えることで回復させるための追肥です。

しっかりと肥料を与えておかないと、株は弱ったままになり、
翌年に、実付きや花付きが悪くなってしまうことがあります。
できるだけ早く体力を回復させるため、即効性の化成肥料を与えます。

・12月〜1月
冬の時期は、葉が落ち、表面上は休眠している状態です。
ところが、この時期は花芽を作るための大切な時期なのです。

春に充実した花をたくさん咲かせるために、この追肥が必要になります。
この時の肥料は、有機質肥料が適しています。
鶏ふんや油カス、骨粉などを与えましょう。


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サクランボができています


■追肥の与え方

地植えも鉢植えも、肥料の与え方はほとんど同じですが、
多少の違いがあるので参考にしてください。

・地植え
肥料を与える時、できるだけ根が肥料に触れないようにします。
幹に近いところは避け、少し離れたところにばらまくように与えます。

化成肥料を与える時は、土の表面にぱらぱらと播くだけで問題ありません。
冬に与える有機質肥料の場合は、万遍なくばらまいた後、
土をかぶせるか、軽くすきこんでおきます。

有機質肥料が土と混ざることで、分解が早まり、
肥料効果がよく出るようになります。

・鉢植え
地植えと同じように、幹に近い部分は避け、
できるだけ根に肥料が当たらないようにします。
化成肥料の場合は、土の上にばらまくだけで大丈夫です。

冬の肥料を与える時、地植えのような鶏ふんや油カス単体の肥料ではなく、
それらを固めて丸めてある「玉肥」を使うと便利です。

玉肥を与える時は、少し土に埋め込むようにすると、
成分がよく浸み込んで、効きが良くなります。

■わかりやすい育て方
・サクランボの育て方 庭植え|成熟期の裂果に注意します
・サクランボの育て方 鉢植え|夏の西日を避け過湿に注意します
・サクランボ 剪定のコツ
・サクランボの実がならない理由
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