
カツラは幹がまっすぐに伸び、美しい樹形で、
街路樹やシンボルツリーとして人気のある樹木です
・学名 Cercidiphillum japonicnm
・分類 落葉高木
・科名 カツラ科
・属名 カツラ属
・原産地 北海道〜九州
・樹高 30m
・開花時期 4月上旬〜4月下旬
・黄葉時期 10月中旬〜11月下旬
[カツラの育て方]
■カツラの特徴
カツラの葉はかわいいハート形をしており、新梢が鮮やかです。
樹木から葉独特の甘い香りが漂います。
雌雄異株で、葉が出る前にしべだけの地味な花を咲かせます。
秋には黄色く色づいた葉を楽しむこともできます。
■栽培適地と品種の選び方
・栽培適地
日本中どこでも栽培が可能です。
・品種選び
カツラ:
一般的にカツラとして育てられている品種です。
萌芽力が強く、寒さや暑さにも強く育てやすいです。

シダレカツラ:
まっすぐに伸びた幹から、たくさんの枝垂れた枝が伸び、
大変見応えがあります。
樹形が美しく、シンボルツリーとしても人気があります。
レッドフォックス:
カツラには珍しい品種ですが、銅葉品種です。
美しい樹形やかわいい葉の形はそのままで、赤い葉が目をひきます。
■植え付け・植え替え
・植え付け
植え付けは11月から3月の休眠期の間に行います。
土壌を選ばず、日当たりのよい場所でも、半日陰の場所でもよく育ちます。
ただ、高木に育つので、栽培スペースは広くとったほうがよいでしょう。
植え付け時には植穴を根鉢の2倍の大きさに掘ります。
湿り気のある土壌にするため、腐葉土と堆肥を多めに掘り上げた土に混ぜます。
埋め戻した後はしっかりと踏み固め、たっぷりと水を与えましょう。
・鉢植えの植え替え
植え替えは、5年に1回行えばよいでしょう。
鉢は、20号鉢くらいのものを用意します。
植え替えも11月から3月の休眠期に行います。
用土は赤玉土に腐葉土と堆肥を混ぜたものを使います。

冬のカツラ
■剪定と仕立て方
花を楽しむ樹ではないので、新梢の時期以外は何時でも剪定することができます。
広い栽培スペースがあるのであれば、剪定は行わず自然樹形を楽しみます。
しかし、放っておくと30mにも育ってしまうので、
一般家庭では幹が太くなる前に毎年短く切る詰める必要があります。
側枝は左右対称に生えてくるので、交互に根元から切り取り、樹形を崩さないようにします。
その後、細い枝を樹形がピラミッド状になるように葉の上で切っていきます。
シダレカツラは外芽を残すように剪定を行います。

紅葉も美しいです
■栽培管理
・水やり
庭植えの場合は特には必要ありません。
鉢植えは鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
・肥料
肥料が必要なのは若木の間だけです。
2月上旬から3月下旬の間に、寒肥として緩効性化成肥料を施します。
・増やし方
接ぎ木や挿し木、実生で増やします。
雌株には10月頃に実が付きます。
実を収穫して保存しておき、翌年の3月に植え付けます。
カツラの生長は早く、秋には50pくらいの樹高になります。
5年ほどで7mの立派な木に生長します。

古木も威厳があります
■病害虫
病害虫の被害は少ないのですが、時にテッポウムシが入り込むことがあります。