
5月ごろに枝一杯に小さな花が下向きに咲きそろいます、
可憐な花と繊細な枝ぶりで、庭木として人気があります
・学名 styrax japonicus
・分類 落葉高木
・科名 エゴノキ科
・属名 エゴノキ属
・原産地 北海道の一部、本州、四国、九州、南西諸島、朝鮮半島、中国
・樹高 4m〜7m
・開花時期 5月中旬〜6月中旬
・紅葉時期 11月初旬〜11月下旬
[エゴノキの育て方]
■エゴノキの仲間の特徴
エゴノキが秋につける丸い実はとてもユニークな形です。
でも、実にはサポニンという毒性があるので、
小さなお子さんのいる家庭では注意が必要です。

エゴノキの実

品種によって実の形が違う
■栽培適地と品種の選び方
・栽培適地
日本全国で栽培が可能です。
・品種選び

ピンクチャイム:
ピンク色の花をつける園芸品種です。
エゴノキとのなかで最もよく利用されています。

シダレエゴノキ:
白い花を咲かせる、エゴノキの枝垂れ品種です。
若いうちから枝が枝垂れ、とても可憐です。
樹形はコンパクトで、鉢植えでも十分楽しむことができます。
イッサイエゴノキ:
白い花を楽しむ品種です。
生長がとても遅く、1mの高さに育つのに10年ほどかかります。
鉢植えは、小さな庭で育てるのにお勧めです。

オオバエゴノキ:
葉や花がエゴノキより大きく、円錐形の実をつけます。
山間によく育ち、樹高は約8mに育ちます。
伊豆七島、沖縄、東南アジアに生息します。
■植え付け・植え替え
・植え付け
植え付けは11月から4月中旬に行います。
湿り気のある肥沃な土壌と半日陰の環境を好みます。
植え付け時には植穴を大きく掘り、
掘り上げた土に腐葉土をたっぷりと漉き込んで水もちを良くします。
植え付け後は幹が曲がりやすいので支柱をたてておきましょう。
・鉢植えの植え替え
植え替えは落葉期の12月から4月の間に行います。
用土には赤玉土に腐葉土を6:4の割合で混ぜたものを使います。
エゴノキは生長がゆっくりなので、
頻繁に植え替えを行う必要はありません。

自然樹形がきれいです
■剪定と仕立て方
エゴノキは自然の樹形が美しいので、
あまり強い剪定は行わない方がよいでしょう。
生長も遅いので、込み入った枝を間引く程度で十分です。
伸びすぎてしまった枝を切る時は、根元から切り取るようにします。
樹形を整えたいときは、主幹に対して枝がほうき状に伸びるようにします。
剪定は、落葉期に行います。
■栽培管理
・水やり
庭植えでは特に必要はありません。
鉢植えでは、水切れを起こすと枝先が枯れてくるので注意が必要です。
鉢の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
・肥料
庭植えでは、寒肥に骨粉と油かすを混ぜた、
有機肥料を1月から3月間に与えます。
花後の7月には、緩効性の化成肥料を与えます。
鉢植えでは、3月に緩効性の化成肥料を寒肥として与えます。
花後には油かすと骨粉を混ぜた固形肥料を置き肥します。
・増やし方
挿し木、接ぎ木、種から増やすことができます。
種はピートモスや鹿沼土に播いておくと春に開花します。
園芸品種は挿し木で増やす方がよいでしょう。
新梢を15p程に切り、鹿沼土に挿しておきます。
■病害虫
カイガラムシやカミキリムシの幼虫に注意します。
カイガラムシはマシン油乳化剤で駆除します。
カミキリムシの幼虫は、
幼虫の空けた穴に殺虫剤を注入して駆除します。