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種をみると、どうも育てたくなります


■キウイフルーツ 種からの育て方

市販されているキウイフルーツ(kiwifruit)から種をとり、
それをまいて育てることは十分可能です。

ただ、種をまいても満足に発芽しない場合もありますし、
発芽した後も、花が咲くようになるまでは長い年月がかかります。

・種の準備

もし乾燥した状態の種が手に入ったのであれば、
一晩水につけておき、十分に水を吸わせておきます。

市販されているキウイフルーツから種をとる場合は、
種の部分をスプーンなどで実から取ります。

目の細かいざるなどに入れてよく洗い、
種のまわりについている果肉をよく落とすようにします。

洗った後、キッチンペーパーなどの上にあけて、
一度軽く水気をふきます。

この時、種のまわりに果肉が残っていたら、
できるだけ取り除くようにしておきます。

実から直接種をとった場合は乾燥していませんが、
念のため一晩水につけておくようにします。

・種まき
キウイフルーツは気温が合えば年中発芽しますが、
本来の生育期は春から秋までです。

春に発芽させて育てることで、
晩秋に落葉した後も枯れずに越冬できる可能性が高くなります。
そのため、種まきを試すのであれば、4月〜5月頃がおすすめです。 

種まきをするときの用土は、
市販の種まき用の用土、小粒の赤玉土でも十分です。

鉢や小さなプランターに用土を入れ、あらかじめ湿らせておきます。
用土の上から種をばらまきします。

上から土をかける必要はありませんが、
用土が乾くと発芽率が悪くなるので、
発芽するまでは用土が乾かないように注意します。

日当たりの良い場所でも発芽はしますが、用土が乾きやすいので、
半日陰〜明るい日陰程度の場所に置き、発芽を待ちます。


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雌雄が分からないのが、難しいところです


・芽が出たら
環境さえ合えば、2週間ほどでぽつぽつと小さな芽が出始めます。
まだ小さいうちは乾燥と強い光に弱いため、用土が乾燥しないように注意し、
半日陰〜明るい日陰の場所で育てるようにしましょう

発芽直後、あまりに込み合っている場合は、間引きを行います。
ピンセットなどを使って、生長の悪いものや葉が欠けたりしているもの、
などを選んで間引き、芽と芽の間に隙間を作ります。

芽が出てすぐのキウイフルーツは、
根も浅く、間引きはさほど難しくありませんが、
隣り合った芽がひきずられて抜けてしまうことがあるので、
作業はそっと行いましょう。

・ポット上げ
春にまいた種が発芽して順調に育つと、
7月頃には本葉が数枚くらいになっているはずです。

ここまできたら、1株ずつポットに移植しましょう。
移植する時、根を傷めないようにする必要があります。

スーパーやコンビニなどでもらえるプラスチック製のスプーンや、
不要になったティースプーンなどを使うと、
比較的容易に株を分けることができます。

ポットに入れる用土は、市販されている園芸用の培養土で十分です。
キウイフルーツは元々あまり肥料を必要としませんので、
しばらくは培養土に入っている元肥だけでも問題ありません。

ポットに移植した後は、まだ根づいていないため、
水切れを起こしやすくなっています。

あまり用土が乾かないように管理し、
最初は半日陰〜明るい日陰に置いて育てます。

株が大きくなるに従い、
徐々に日当たりの良い場所に移動させるようにしましょう。

・栽培管理
ポット上げをした後は、底から根が見えるようになるまで育て、
その後はまた一回りか二回り大きい鉢に移植して苗を育てます。

秋が深まり、寒くなってくるとキウイフルーツは落葉します。
落葉している間は休眠状態ですので、ほとんど根は動きません。

けれどまだ小さな苗の状態では、本来ある耐寒性も弱いです。
できれば霜に当たらないよう、
日当たりがよい軒下などに置いておく方がいいでしょう。

ある程度まで苗が大きく育てば、
その後は通常と同じように管理して問題ありません。


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中心に膨らみのあるのが雌花だそうです


・雌雄の見分け方
キウイフルーツには雌株と雄株があり、
どちらか片方だけ育てていても、実をつけることができません。

種から育てた場合、どの芽が雌株なのかは、
花が咲いてみるまで判別することはできません。

しかも花が咲くようになるまで、早くて3年はかかります。
選んだ2株が必ずしも雌株と雄株であるとは限らないので、
複数の株を残して育てる必要があります。

一説によると、雌株と雄株では生長の速度が違い、
生長が早い方が雄株である可能性が高いそうです。

生長のスピードの差が出るのは以外と早く、
本葉が1枚か2枚出る頃には差が歴然となる場合もあるようです。

そのため、間引きをする時には少し注意する必要があります。
育ちが悪いからといって、小さな芽をすべて間引いてしまうと、
それが雌株である可能性があるため、雄株ばかり残ります。

ある程度、そろって発芽したものをよく観察し、
生長の早いものと遅いもの、両方を残して育てるようにします。

■キウイフルーツのわかりやすい育て方
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