
ハナユ(花柚、ハナユズ、一才柚子)は育てやすいです
ユズは日本食に味と香りを添え、一段深い味わいに仕上げてくれます。
ユズはスーパーで年中手に入れることができますが、意外と高価です。
庭に1本ユズに気があると、
思いついたときに料理に使うことができてとても便利です。
ユズには、本ユズと呼ばれるものと、ハナユと呼ばれるものがあります。
ハナユは本ユズに香りはやや劣りますが、
樹形がコンパクトで実がなるまでの期間も本ユズよりも短期間です。
ハナユの育て方をご紹介しましょう。
ハナユは、その名の通り花にも豊かな香りがあります。
ハナユの花はとても美しい姿をしていますから、
花を料理に添えると目でも鼻でも楽しむことができます。

1.樹形がコンパクトで植える場所を選びません。
2.適切な時期に追肥を行います
3.8月下旬から収穫をはじめ、10月下旬には収穫を終わらせましょう。
[ハナユ 庭植えの育て方]
■栽培適地と品種の選び方
・栽培適地
ハナユは柑橘類の中でも耐寒性が強く、耐寒温度は−5度です。
東北地方以南では屋外で栽培することができます。
日当たりがよく、水はけのよい土壌を好みます。
強風に当たり、枝や葉がこすれて傷つくと病害虫が発生する原因になるので、
風が直接当たらないところに植えましょう。
・品種選び
ハナユはハナユや一才柚という名前で呼ばれています。
どちらも品種は同じハナユです。
低木でトゲが無いのが特徴です。
植え付け後から本ユズに比べて早くに実をつけてくれるので、
「一才柚」という名前が付けられました。

こちらは本ユズです
■植え付け
ハナユは樹形がコンパクトなため、特に広い場所を必要としません。
1〜2月に直径100cm、深さ60cmの植え穴を掘ります。
掘り上げた土に苦土石灰、堆肥、溶燐をよく混ぜ込み、穴を埋め戻します。
植え付けは3月〜4月に行います。
埋め戻した穴を再び掘り下げ、根を広げるようにして植え付けます。
この時、深植えにならないようにと、
接ぎ木の部分が地表面よりも高くなるように気を付けます。
植え付け後は十分な水を与え、根元にわらを被せ、再び水を与えます。
■仕立て方
ハナユは3〜4年目までは夏枝や秋枝が直立に伸びて、
自然に半円形の樹冠を作ります。
実がなりだしたら開心自然形に仕立てるとよいでしょう。

3本の主枝を残す開心自然形に仕立てにする
■剪定
ハナユは実がなりだすまでは少し手を加えて剪定し、
自分の好みの樹形に仕立てることができます。
実がなりだしてからは、込み入った側枝を間引き剪定し、
下に伸びた枝を切り返し剪定して樹形を整えます。
■栽培管理
・施肥
ハナユの追肥は、本ユズと同様に大切なものです。
適切な時期に必要な量を施すようにしましょう。
春肥は元肥となり、生長にはかかせません。
1月〜2月に苦土石灰と鶏糞を混ぜたものを施します。
3月には、油かすか鶏糞を施します。
夏肥は、6〜7月ごろ油かすを施します。
秋肥は、果実が大きく育つ9月から、
収穫期の11月ごろに、油かすを施します。
気温が低くなると、肥料の効きが悪くなります。
気温が12℃以上の時期に施しましょう。

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■果実管理
庭植えでは、果実の管理をしないと隔年結果と言って、
よく実がなる年とならない年ができてしまいます。
8月下旬から9月上旬ごろから収穫を始めます。
この頃の実には果汁が多く含まれており、
料理などに利用することができます。
たくさんの実が長く樹になっていると、
樹の養分を実にとられてしまい、隔年結果の原因になります。
■収穫
ハナユの収穫期は本ユズよりも少し早く、9月上旬から10月下旬までです。
収穫をしなくても落果せず樹になっていますが、実の果汁は少なくなります。
長期間実をならしているのは樹を弱らしてしまう原因になるので、
10月下旬までに収穫を終えましょう。

ハナユは花の香りが良いです
■病害虫
・そうか病
カビが原因の病気で、感染すると病斑が突起し、伝染していきます。
見つけ次第除去します。
・黒点病
カビが原因の病気で、黒点状の病状が現れます。
枯れ枝を放置しないように気を付けることで予防できます。
・ミカンハダニ
葉の裏について葉の汁を吸うため、葉に白い斑点ができます。
被害が大きくなると、樹の生長を妨げます。
ミカンハダニは水に弱いので、
定期的に葉の裏までしっかりを水をかけて防ぎます。
・カイガラムシ
カイガラムシは樹の汁を吸い、発育に悪い影響を及ぼします。
カイガラムシが排出する粉はすす病の原因になります。
すす病も樹の生長を妨げます。
成虫は歯ブラシなどでこすり取ります。
孵化したばかりの幼虫は薬剤で退治することができます。
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