
ササゲの花
■ササゲとは
ササゲは、アフリカ原産の豆です。
ササゲは主に赤飯に利用されますが、
これは、それまで赤飯に使われていたアズキは煮ると皮がはがれやすいため、
腹が切れる=切腹を連想させることから、
江戸の武士の間で、アズキの代わりに、
煮ても皮が破れないササゲが使われるようになったと言われています。
地方によっては、未熟なサヤを収穫し、
インゲンのように食する文化もあります。
若サヤを利用する場合は、
長莢種の十六ササゲなどのナガササゲ系が主に栽培されます。
十六ササゲはサヤの長さが30〜90cmほどにもなり、
サヤの中に16粒ほどの豆が生るのが名前の由来です。

長いサヤが見事です
■ササゲの栄養は
ササゲの栄養価は、豆と若サヤでは異なります。
豆の場合、ビタミンB1、B2などのビタミン類の他、
タンパク質に富んでいます。
◎コリン
特筆すべき成分としては、コリンがあげられます。
脳内のコリン濃度を高め、記憶力の向上や、
認知症の改善効果など脳機能の維持・改善が期待できます。
◎βカロテン
若サヤの場合は、βカロテンを多く含みます。
ササゲの若サヤはインゲンとよく似ていますが、
βカロテンの含有量は、インゲンの2倍以上を誇ります。
βカロテンは抗酸化作用があるため、活性酸素を抑え、
心筋梗塞や動脈硬化などの生活習慣病を防いだり、
免疫力を高めたり、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあるとされています。
◎葉酸
その他の成分としては、葉酸も多く含みます。
葉酸はアミノ酸や核酸の合成に不可欠なビタミンで、
妊娠を計画していたり、妊娠の可能性のある女性は、
通常の2倍弱の摂取が望まれる栄養素でもあります。
また、葉酸は欠乏すると貧血の原因になるため、
特に女性に必要な栄養素です。

まずは、赤飯に
■ササゲ栽培の楽しみ
ササゲは極端に痩せた土地でなければ元肥も追肥も
不要なので、造成地など土が痩せていて 、
他の野菜がうまく育たないような土壌でも、
栽培することができます。
ササゲの若サヤを食べる習慣のない地域の方も、
挑戦してみてはいかがでしょうか。
30cm以上もあるサヤが何本もぶら下がっている光景は、壮観です。
アフリカ原産のため暑さに強く、真夏でも実をつけるため、
青物が少なくなる時期に重宝します。
■ササゲのおいしい食べ方
ササゲといえば赤飯に入れるのが一般的ですが、
煮豆にしても美味しいものです。
根菜などと炊いた"いとこ煮"はいかがでしょうか。
また、アズキのように餡に加工することもできます。
若サヤの場合は、サッとゆでて和え物にしたり、
ゆでたものをバター炒めにしたり、炒め物に利用したりと、
インゲンと同様に調理できます。
■ササゲのわかりやすい育て方
・ササゲの育て方|じょうぶで元肥も追肥も不要!
・小豆とササゲの違いは?
・ササゲ おいしい食べ方は?
・ササゲの種類は?