
若い芽を摘んでもすぐに葉が展開します
■アシタバとは
アシタバは、漢字では「明日葉」と表記します。
その名のとおり、今日葉を摘んでも明日には、
もう新しい葉が出ていると言われるほど、
成長力が強い植物です。
それほど成長力が強い植物ですから、栄養も豊富で、
古くから食用にされてきました。
■アシタバの栄養は
アシタバは「明日葉」の名の通り成長力が強く、
栄養豊富な野菜です。
江戸時代の貝原益軒による「大和本草」にも、
滋養強壮によい薬草として紹介されています。
中国でも薬用に用いられています。
特に根は、朝鮮人参の代用品として珍重されています。
アシタバは緑黄色野菜であり、βカロテンを多く含んでいます。
βカロテンを多く含む野菜として有名なのはケールですが、
アシタバのβカロテンの含有量は、ケールを上回ります。
さらに食物繊維含有量もケールを上回っているため、
ケールと並んで青汁に欠かせない原料となっています。
アシタバを切るとネバネバした液体が出てきますが、
これは「カルコン」とよばれるフラボノイドの一種です。
カルコンには、強い抗酸化作用や、
抗ガン作用があると言われています。

健康野菜なので、一隅に育てておくと便利です
■アシタバ栽培の楽しみ
今日葉を摘んでも明日新しい葉が出ると言われるほど、
成長力が旺盛なアシタバは、
その名の通り何回も収穫できるお得な野菜です。
とはいえ、気をつけるべきポイントが3つあります。
1.収穫期を見極める
成長力が旺盛とはいえ、一年中は収穫できない事です。
冬期はもちろんですが、八丈島原産でありながら、
実は暑さにもあまり強くありません。
そのため、夏と冬は収穫を控えます。
2.収穫の工夫
アシタバは、他の一般的な植物同様、
タネをまくとまず子葉が生えてきます。
子葉が出てからしばらくすると、新芽が茎の根元から出てきて、
子葉はだんだん茶色くなって枯れてきます。
しばらくすると、新芽の茎の根元から、
次の新しい新芽が出てきます。
収穫する際は、必ず一番下の葉茎を残すようにします。
残った葉茎が光合成をして、アシタバの生長を支えてくれます。
夏期や冬期には、古い茎葉も枯れてしまう事があります。
しかし心配はいりません。
気候が良くなれば新しい新芽が出てくるので、
一番最初に出てきた新芽を親葉とし、新しい新芽を収穫します。
収穫したら、必ず追肥を与えましょう。
3.こまめに収穫する
アシタバは花が咲くと種子を実らせて、その後枯れてしまいます。
そのため、花を咲かせないために、こまめに収穫するようにします。
アシタバは多年草ですので、こまめに収穫する事により、
2〜3年は収穫が楽しめます。
■アシタバのおいしい食べ方
アシタバには少しクセがあるため、
そのクセが馴染むような調理をすると良いでしょう。
相性が良いのは油です。
天ぷらや炒め物にすると、クセが抜け、
むしろ味のアクセントになります。
クセをなくすため、一度茹でこぼしてもよいでしょう。
茎の部分は火が通りにくいため、先に茎を1分程度お湯に浸してから、
葉の部分をサッとお湯にくぐらせます。
この時、アクをしっかりと抜くため、
お湯に塩を入れておくのがコツです。
茹でたアシタバは、お浸しなどにしてもよいですが、
油と相性が良いため、オススメはマヨネーズ和えです。
漬物もおすすめです。
いったん塩漬けにしてから塩出しをし、調味液に浸けかえると、
クセが和らぎ、おいしく漬け上がります。
ところでアシタバは、薬草として利用されているほど、
薬効に富んだ野菜です。
体調が悪いときは、生のアシタバを食べてみたらいかがでしょうか?
クセはありますが、生で食した方が薬効が期待できます。
>>アシタバの育て方|株を育て本格的収穫は2年目から!