
歴史の古いイチジク
イチジク(無花果)はギリシア神話にも登場する、歴史の古いフルーツです。
一説によれば、栽培果樹としては、世界最古の歴史を持つとか。
さて、日本ではイチジクは漢字で「無花果」と書きます。
一見花を咲かせないのに実をつけるため、
このような漢字が当てられました。
しかし、イチジクは花を咲かせないわけではありません。
じつは、実の中に小さな花を咲かせているのです。
果実を割ると、小さな赤いつぶつぶが詰まっていますが、
あのつぶつぶ1つ1つが花なのです。
このような花のつけ方をする植物は、
イチジクの他にはイヌビワくらいの、
とても珍しい花の付け方です。

このつぶつぶが花だそうです
■イチジクの栄養
イチジクには、ビタミンBやビタミンE、カリウム、
カルシウム鉄などのビタミン類やミネラル類が含まれています。
特にミネラル類は、含有量は微量なのですが、
多くの種類のミネラルが、バランスよく含まれています。
◎ペクチン
イチジクの栄養分として特徴的なのは、水溶性の食物繊維の
一種であるペクチンが多く含まれていることです。
ペクチンは、腸の活動を促して便秘を予防したり、
コレステロール値や血糖値の上昇を抑え、
糖尿病や動脈硬化の予防に効果的な成分です。
◎クエン酸
また、イチジクを食べるとほのかに感じる酸味は、
クエン酸によるものです。
クエン酸には、疲れの原因となる乳酸を蓄積させない
作用があるため、疲労回復に効果があります。
◎フィシン
イチジクの果実からは白い乳液が出ますが、
この乳液の中には、フィシンというたんぱく質分解酵素が含まれています。
この汁をカカトやヒジなど、ゴワゴワと角質化した箇所に塗ると、
皮膚が柔らかくなり、1週間も塗り続けると潤いが戻ります。
ウオノメやタコにも効果があります。
ただし、このフィシンの作用により、イチジクを食べると、
口のまわりに炎症ができる人がいるので注意します。
イチジク特有の香りは、ベンズアルデヒドによるものです。
また、イチジクの赤色はアントシアニンによるものです。
これらの成分には、抗がん作用があります。
タネの部分には、女性ホルモンの働きを助ける、
植物性エストロゲンが含まれています。
植物性エストロゲンには、生理痛の軽減や、
肌荒れの解消などの効果が期待できます。
イチジクはタネも食べられるため、こうした薬効も、
無駄なく取り入れられるのが嬉しいですね。
さらに、イチジクの葉にも薬効があるとされています。
イチジクの葉をお風呂に入れると、
神経痛や痔に効果があると言われています。

生ハムと食べるとおいしいですね
■イチジクの利用法
イチジクは、日本では主に生食か、砂糖煮などにして食されますが、
欧米では乾燥させたもの方が一般的です。
イチジクの甘みは自己主張しすぎない優しい甘みのため、
料理にも利用できます。
特に、サラダとは好相性です。
イチジクの果肉には、たんぱく質分解酵素が含まれているため、
肉料理の後のデザートとして食べると、消化を助けてくれます。
また、イチジクを生ハムやローストビーフで巻くと、
たいへん美味で気の利いた一皿となります。
ただし、加熱すると酵素の働きは失われるため注意します。
■イチジクのわかりやすい育て方
・イチジクの育て方 庭植え|家庭菜園だけの完熟の味わい
・イチジクの育て方 鉢植え|強風や水切れに注意します
・イチジク 剪定のコツ
・イチジクのオイリング方法




