日本のハッカです
■ミントとは
ミントはさわやかな風味が魅力のハーブです。
ミントはペパーミント系とスペアミント系の2つに大きく分けられます。
ペパーミント系はメントールの含量が多く、香りが強いです。
チューインガムやキャンディなどに多く利用されています。
日本に自生しているハッカも、ペパーミント系のミントです。
一方、スペアミント系の香りはやや弱く、甘い香りが混じります。
チューインガムや歯磨き粉などに利用されています。
ミントは交雑して変種ができやすいため、600種以上もの
変種が存在するといわれています。
代表的な品種をご紹介します。
◎ペパーミント系
・ハッカ
日本の他、中国やシベリアなどに自生しています。
ミントの中でもメントールの含有量が多いことが特徴です。
・ペパーミント(Peppermint)
別名を西洋ハッカといいます。
粘膜に強い刺激とひんやり感を与える風味が特徴です。
・オーデコロンミント(Colognemint)
レモンのような風味があり、
ポプリの材料として人気があります。
・ブラックペパーミント(Black peppermint)
葉や茎が暗めの紫色をしています。
丈夫で非常に育てやすい品種です。
◎スペアミント系
・スペアミント(Spearmint)
別名をオランダハッカ、ミドリハッカといいます。
ペパーミントより清涼感が弱いですが、香りに甘みがあります。
・カーリーミント(Karr Lee Myint)
別名をチリメンハッカといい、
葉が縮れているのが特徴です。(画像準備中です)
・アップルミント(Apple Mint)
甘いリンゴにミントを合わせたような香りがし、
とても人気のあるミントです。
・ペニーロイヤルミント (Pennyroyal)
ペパーミントの香りを強くしたような香りがします。
ミントは地下茎と種子で繁殖しますが、非常に繁殖力が旺盛なため、
いったん植え付けると駆除が大変で、しばしば雑草扱いされます。
栽培する際は、地下茎が伸びないようレンガなどを埋め込むなどして、
対策を立ててから植え付けましょう。
■ミントの効用は
ミントの特徴的なさわやかな香りはメントールによるものです。
メントールには胃の働きを活発にする作用があるため、
食欲増進や消化不良の改善などの効果が期待できます。
食前にミント系のガムをかんだり、
食前や食後にミントティーを飲むとよいでしょう。
また、痛みを緩和する働きもあるため、
痛い部分にミントオイルを2〜3滴つけてマッサージします。
リラックス効果もあり、気分を鎮めるので、情緒不安定の改善や、
不眠の改善にも効果があります。
ミントオイル2〜3滴をこめかみに塗ったり、
オイル5〜10滴を入浴剤代わりに浴槽に入れるとよいでしょう。
鼻づまりを緩和する働きもあります。
鼻の下にオイル1滴を塗りこんだり、
入浴剤代わりにオイル5〜10滴をいれてから入浴するとよいでしょう。
ミントは”薄荷葉(はっかよう)”として漢方薬とでも用いられており、
清涼、解熱、健胃、発汗などの目的で用いられます。
■ミント栽培の楽しみ
ミントは花が咲いてしまうと、エネルギーが花に奪われ、
香りが弱くなってしまいます。
そのため、花が咲く前に最初に刈り取ったミントは、
”初摘みミント”と呼ばれて珍重されます。
市場にはなかなか出回らない初摘みミントも、
家庭菜園なら簡単に入手できます。
香りの違いをぜひ体感してみてください。
■ミントの利用法
ミントは、お茶や料理、お菓子、カクテル、薬用酒などに利用されます。
ミントの香りは、肉の獣臭や魚の生臭さを消す働きがあるため、
ミントを加えて調理をすると、不快臭を消し、清涼感のある風味になります。
ミントのおすすめの使用方法は、ミント氷とミントシロップです。
ミント氷は、製氷皿で氷を作る際、ミントの葉を入れるだけ。
アイスドリンクに入れると、見た目も涼しく、香りも少しずつ出てくるので、
香りの変化が楽しめます。
ミントシロップは、水1カップに砂糖100g〜130g、
ミントの葉10g程度を鍋に入れ、10分程度煮出します。
冷めたらペーパータオルなどで濾し、
密閉容器に入れて冷蔵庫で保管します。
アイスティーや、レモンスカッシュなどに入れると、
ミントの香りはほとんどしませんが、のどが清涼感を感じるため、
暑い夏の日に欠かせません。
ミントの香りが苦手な方は、紅茶を出すときにミントの葉を1枚入れた、
プチミントティーをぜひ試してみてください。
ミントに香りはほとんどせず、爽やかさが増しておいしいです。
■ミントのわかりやすい育て方
・ミントの利用方法|ティー、入浴剤、酒、虫除けや消毒に
・ミントの育て方|葉が茂ったら風通しが良く なるよう収穫